WRC世界ラリー選手権を戦っていたミツビシのワークスチーム、ミツビシ・ラリーアートの指揮を執り、トミ・マキネンのシリーズ4連覇を支えたアンドリュー・コーワンが10月15日に亡くなった。82歳だった。
1936年生まれ、スコットランド出身のコーワンは1962年にスコットランドのラリー大会に出場してラリードライバーとしてのキャリアをスタート。その後、ルーテス・グループとミツビシのワークスドライバーとなると、ロンドン~シドニー・マラソンで複数回優勝を飾るなど、ドライバーとして活躍した。
1983年にはラリーアート・ヨーロッパの前身となる『アンドリュー・コーワン・モータースポーツ』をイギリス・ウォリックシャーにあるラグビーに設立。後年ミツビシのワークスチームとしてWRCに参戦するとマキネンを計4度のワールドチャンピオンへと導いたほか、チームとしても1998年にマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得した。
コーワンが設立したアンドリュー・コーワン・モータースポーツ/ラリーアート・ヨーロッパは2003年にミツビシ・モータースポーツへと変貌。チーム運営は三菱自動車が主導権を握る形となったが、コーワンは2005年に第一線を退くまで、チームのスポーツアドバイザーを務め上げた。
モータースポーツ界から身を引いた後、コーワンはスコットランドに700エーカーの農場を持ち余生を過ごしていたが、10月15日に息を引き取った。