桜ケ池モデルの絵本見て ピー・エー・ワークス市に寄贈

田中市長(右)に絵本を手渡す堀川さん(中央)と佐古田代表理事

■小学校・図書館に配置

 南砺市のアニメ制作会社ピー・エー・ワークス代表の堀川憲司さんが同市城端地域の桜ケ池をモチーフに、原案を手掛けた絵本が完成した。堀川さんが18日、同市役所福野庁舎を訪れ、市に14冊を寄贈した。

 絵本制作は、堀川さんが立ち上げた桜ケ池周辺の桜を再生するプロジェクト「桜ケ池クエスト」の一環。地域活性化を応援するクラウドファンディング「CFとやま」を活用して資金を募り、市クリエイタープラザ桜クリエを運営する地域発新力研究支援センター(PARUS)と制作した。

 絵本はB5判で32ページ。タイトルは「はじまりの木」で、堀川さんが原案を手掛け、若手絵本作家のごみたこずえさん(埼玉)が文と絵を担当した。桜ケ池をモデルにした世界を舞台に、恐ろしい魔物に支配される「色のない村」で、ヤギや犬などのキャラクターが魔物に立ち向かう姿を描いている。

 この日、堀川さんとPARUSの佐古田宗幸代表理事が市役所福野庁舎を訪問。堀川さんは田中幹夫市長に絵本を手渡し、「継承していかなくてはならないものは、エンターテインメントの形の方が長く受け継がれていくと思う。そこは我々が力を発揮できるところだ」と述べた。

 絵本は500部制作。市内の全小学校と図書館に配置されるほか、一部を26日から販売する。

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