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YOSAKOIさせぼ祭りで、音響機材を載せて装飾が施された車両「地方(じかた)車」をチームでつくる取り組みが始まっている。今年2台目を作る佐世保市のチーム「さるく City4○3遊歩隊~一蓮風雅~」の山部倫照さん(34)は「佐世保のよさこいを練り歩くスタイルに発展させたい」と意気込む。
地方車は、列を組む踊り子の先頭を進む。よさこい祭り発祥地の高知と、よさこいソーラン祭り発祥地の札幌の両市は、華やかに装飾した地方車に賞が贈られるほど存在は大きい。
高知よさこい情報館(高知市)によると、「地方」は民俗学の用語。伴奏など音楽を受け持つ人、またはその音楽を意味している。
高知の地方車は1957年に軽トラックで初めて登場。バンドが乗って生演奏を披露していた。70年代から80年代にかけ大型トレーラーやリヤカーも使われ、華やかに。現在は、音響機器を搭載した2トントラックが中心となった。同館によると、くぎを使わず土佐の匠(たくみ)の技を駆使するなど“チームの顔”にもなっているという。
佐世保のYOSAKOIはステージ演舞が中心になっている。実行委は約10台の地方車を活用し、アーケードのパレードなどで盛り上げている。
山部さんは昨年からチームで自前の地方車を持つように考案。軽トラを用いる「佐世保スタイル」を確立させ、同じようにアーケードがある地域のよさこい祭りでも普及させたいと考えている。
今年は、市内のチーム「あっぱれ青組」も地方車を用意する。山部さんは「商店街を盛り上げるためのモデルケースになりたい」と語る。