2009年のF1チャンピオンであるジェンソン・バトンは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはF1史上最速のドライバーであると確信している。
フェルスタッペンは17歳でトロロッソからF1デビューを果たし、最年少F1ドライバーの記録を更新した。レッドブル移籍後初レースの2016年スペインGPで初優勝を飾り、18歳と228日で最年少ウイナーの新記録も達成している。
元フェラーリのドライバーであるエディ・アーバインは最近、フェラーリのシャルル・ルクレールの方がフェルスタッペンよりもはるかに優れているとの考えを示した。しかしバトンの考えでは、フェルスタッペンは純粋な速さにおいては、モータースポーツの最高峰でこれまでレースをした誰よりも秀でているという。
「彼はこれまでF1マシンをドライブしたドライバーのなかで最速のドライバーだと思う。僕は本当にそう思うね。彼は信じられないくらい速い」とバトンは『talkSPORT』ラジオで語った。
新しい著書『How to be an F1 driver』の宣伝のためにラジオ出演した際にバトンは、フェルスタッペンは比類のない才能の持ち主だと確信していると述べた。
「昨年までの彼は若手ドライバーがやりがちなミスを犯してきたが、今ではあのように素晴らしい仕事をしている。彼は特別な存在だと心から思う」
■「ハミルトンは非常に優れているが、強いチームの助けを得ているのも確か」とバトン
ルイス・ハミルトンは82勝と5度の世界タイトルを獲得しているが、まだキャリアの浅いフェルスタッペンは7勝にとどまっている。ハミルトンは勝利数においてもタイトル獲得回数においても、ミハエル・シューマッハーの記録に追いつきつつあり、その点で、多くの者がハミルトンをF1史上最高のドライバーに近い存在として評価している。
バトンは元マクラーレンのチームメイトであるハミルトンを、同世代のなかでは最高のドライバーだと位置付けているが、メルセデスがF1において圧倒的優位を誇っていることも強調した。
「彼はとても優れている」とバトンは語った。「僕たちは3年の間チームメイトだったから、彼がどれだけすごいかを目の当たりにすることができた。彼の天性の能力は素晴らしいものだ」
「だが、(他のドライバーと)比較することはできない。彼はF1で圧倒的強さを持つチームにいるからだ」
「今年のF1は観ていて楽しい。なぜならフェラーリとレッドブルがレースで勝つチャンスを掴んでいるし、非常に見応えがあるからだ。でもシーズンを通して、メルセデスは圧倒的優位にある」
「彼はドライバーとして卓越した仕事をしているし、要求に応えてきている。でも彼を違う時代のドライバーと比べることはできない。違うスポーツのようなものだからね」