願いが叶う 雲仙仁田峠プレミアムナイト 24日から

撮影しながらモニターツアーを楽しむ参加者=雲仙市、雲仙温泉街

 長崎県雲仙市にある仁田峠を夜間開放するバスツアー「雲仙仁田峠プレミアムナイト 秋の部」が24日から始まる。今秋から新たに「願いが叶(かな)う」をコンセプトに追加し、女性客の獲得に力を入れる。新商品の開発や“インスタ映え”するスポットの強化など、急ピッチで準備を進めている。

 ■神秘的な場所

 同ツアーは、通常夜間通行が規制されている市道小浜仁田峠循環線を限定開放するイベント。JTBや地元旅館などでつくる実行委が2016年から実施し、4年目を迎えた。標高約1300メートルから見る星空と夜景、光に浮かぶ紅葉が秋の見どころだ。
 今年はさらに歴史背景に焦点を当てる。約1300年前に開山し、古くから信仰の山としてあがめられてきた雲仙岳一帯。同ツアーの会場となる妙見岳駅展望台近くには、県内で最も高い場所の神社、妙見神社があり、パワースポットになっている。実行委は、過去にツアー参加者がプロポーズして成功したことや、日ごろから恋愛成就、合格祈願に訪れる人が多いことなどに着目。「願いが叶う」神秘的な場所としての売り込みを加速させた。

 ■発信力を強化

 18日には、会員制交流サイト(SNS)で影響力のある「インフルエンサー」約20人を福岡県や長崎市、香港などから招きモニターツアーを実施。情報サイトやSNSでの波及効果を狙う。あいにくの荒天で途中下車の旅となったが、参加者はガイドと記念撮影をしたり、車内の様子を動画に収めたりして楽しんだ。
 また、今回はポスターに女性層をターゲットにしたイラストを採用。オリジナルパッケージの湯せんぺいを期間限定で販売する。夜間のため、スマートフォンなどでの撮影が難しいツアーだったが、発着所のけやき広場や、ロープウエーの駅など明るい場所に“インスタ映え”する仕掛けの準備も進む。実行委は「歴史と自然が織りなす神秘的なツアー。あなたの願いを叶えに来てください」と、参加を呼び掛けている。

雲仙仁田峠プレミアムナイト:10月24日~11月2日の計10日間で午後7時、8時の1日2便運行(土日は4便)。定員は各40人。大人3千円、小学生1500円。公式ホームページか電話で予約する。問い合わせはJTB長崎支店(電095.824.2400)、雲仙温泉観光協会(電0957.73.3434)。

限定パッケージの湯せんぺい

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