藤間家住宅 修復現場公開

 江戸時代の春日大社の神職の住まいである、国の登録有形文化財・藤間家住宅の改修工事の現場が23日、公開されました。

 奈良市高畑町にある藤間家住宅は江戸時代、18世紀の建築で、かつて春日大社の神職らが住んだ社家住宅の特徴を唯一残している貴重な遺構です。

しかし、傷みがひどく、2017年から保存のための工事が行われています。

現場では、老朽化が深刻だった屋根の古い瓦をすべて降ろし、新しい瓦を敷くことで大きく修理が、すすんだ様子が分かります。

また、洋間や台所を吹き抜けの土間に修復する作業もすすんでいます。保存活動を行う「高畑トラスト」によりますと、これまでは行政などの補助金によって工事をすすめてきましたが、不足する分を収益金で補うため、来年度から住宅内でカフェを営業。

また、再来年には宿泊事業も開始する予定だといいます。

 高畑トラスト代表理事 佐久間信悟さん

「助成金や補助制度に大きく頼っていた部分があったんですが、自分たちで何らかの事業を展開することによって課題解決できないかと考えています」

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