製造業の景況感悪化 北陸の産業天気図 

 北陸経済研究所(富山市)は24日、北陸地域の主要産業の景況感を天気マークで表した「産業天気図」をまとめた。2019年度上期は米中貿易摩擦などの影響で製造業の景況感が悪化し、5業種の判断を引き下げた。改善したのは全22業種のうち、非製造業の2業種のみだった。

 判断を引き下げたのは、「建設機械」「工作機械・工具」「繊維機械」「電子部品」「繊維工業」。米中貿易摩擦が不安要素となり、受注環境が悪化した。中国市場におけるスマートフォン需要の減少も生産活動に響いた。

 非製造業の「家電販売」「情報サービス」は、消費税増税に伴う駆け込み需要や生産性向上に向けたIT投資の動きで改善した。

 19年度下期は外食産業が「薄日」から「曇り」になる見通し。消費税増税と軽減税率によるレジ対応の複雑化がマイナス要因と分析した。天気図は半年ごとにまとめており、今回は71の企業や団体から聞き取った。

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