母子手帳はアプリで島原市が導入 健診記録を管理、予防接種案内も

母子健康手帳アプリ(右)の利用を呼び掛ける担当者

 長崎県島原市は11月1日、乳幼児の月齢に合わせた予防接種案内の受信や健診記録のデジタル管理などができるスマートフォン向け「母子健康手帳アプリ」を県内で初めて導入する。NTTドコモ長崎支店と連携し、子育てに関する各種手続きや支援制度などの情報配信を開始する。
 同アプリはNTTドコモなどが開発し2016年10月から運営している。同社以外の携帯電話会社の利用者も使える。同市保険健康課によると、同日時点で全国91自治体、九州16自治体が導入予定。同じような人口規模の導入自治体では、0~6歳の子どもがいる保護者の2~3割が利用しているという。
 主な機能は、妊娠中の健康状態や妊婦健診の受診歴をスマホで管理できるほか、子どもの健診や予防接種歴を記録する。育児の気づきを日記形式で残したり、成長記録を写真とともに保存したりもできる。身長や体重など発育状況をグラフ化する特徴もある。
 記録はインターネット上に保管されるため、母子健康手帳を紛失した際も、保存した情報を取り出すことができるという。また、妊娠週数や子どもの月齢に応じた行政手続きや制度、健診、予防接種などの案内など関連情報を受信することもできる。無料だが、通信費は利用者負担。
 「App Store」か「Google Play」でアプリ名を入力して検索すれば入手できる。同課担当者は「災害などで手帳を紛失しても、記録をネット上から取り出せるなど利点も多い。健診や予防接種の受け忘れも防げる」と利用を呼び掛けている。

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