富山市蜷川地区の住民有志がボランティアで運営する「にながわふれあい子ども食堂」は毎月1回、蜷川地区センターで開かれ、子どもからお年寄りまでが食事を楽しんでいる。地域活動として実績が認められ、これまで有料だった会場の使用料が無料になった。子ども食堂の代表、田畑亜矢さんは「継続して運営するには、地域の協力と行政の支援が鍵になる」と話した。 (報道センター・安多萌子)
にながわふれあい子ども食堂は、地域で子どもを見守る体制をつくろうと8月から始め、毎月第4土曜日に開催。地元の自治振興会役員や民生委員、小中学校PTAらで組織している。
食材の多くは無償で提供されている。9月は魚のフライ、トウガンの煮物、呉羽産のナシなど100人分を用意した。中学生以下は無料で大人は300円で提供している。
これまで会場の使用料は1回6千円ほどで、調理や配膳、食材調達をボランティアで行っても、調理器具や食器をそろえると、赤字を出していた。
質を落とさずに子ども食堂を継続するには支援が必要と考え、運営委員が市に相談。地区センターを管理する市生涯学習課によると、にながわふれあい子ども食堂は地域のため活動し、継続性が見込まれるなど要件を満たしていることから使用料は無料とした。
金銭面の不安が緩和されたことで、食堂が地域に浸透し、より気軽に集える場になると期待され、田畑さんは「他の地区でも子ども食堂の活動が広がるきっかけになればうれしい」と話した。
次回の子ども食堂は26日に開く。