ICパークに新本社工場 戸出化成

ICパーク高岡に建設する本社工場のイメージ図

■拠点集約で効率化

 プラスチック部品製造の戸出化成(高岡市戸出西部金屋、高畑敏夫社長)は、北陸自動車道の高岡砺波スマートインターチェンジの隣接地に造成された新産業団地「ICパーク高岡」に新しい本社工場を建設する。高岡、砺波両市に分散する三つの生産拠点を集約。設備や人員の配置を最適化し、働きやすい環境を整えることで生産性を高める。

 11月下旬に起工式を予定し、今春に高岡市が分譲を始めた全7区画のICパーク高岡では着工第1号となる。事業費は約11億円で、来年8月の完成を目指す。

 同社は本社工場と西工場(高岡市戸出西部金屋)でサッシ部品やドアハンドルなどの建材製品、砺波工場(砺波市東石丸)で産業用機械や車両部品といった非建材製品を生産。3拠点の中で部品を製造する工場と、組み立てや検査をする工場が異なるケースも多く、効率の悪さが課題となっていた。

 新しい本社工場は鉄骨2階建て延べ7811平方メートル。既存3工場の生産ラインを移設し、最適な動線が確保されるように配置する。保有する約7千種類の金型をコンピューター管理する自動倉庫も導入し、作業時間の短縮につなげる。見晴らしの良い社員食堂やフィットネスルームを兼ねたホールも整備し、働きやすい環境を整える。

 現在の本社工場には樹脂の複合素材の開発を手掛ける完全子会社の戸出O-Fit(富山市)を移転させ、西工場は物流センターとして利用する。砺波工場は売却を予定している。

 高畑周作専務は「社員が生き生きと働ける職場にして、付加価値の高い製品を生み出していきたい」と話している。

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