インディアンス・カラスコがロベルト・クレメンテ賞を受賞

日本時間10月26日、「ロベルト・クレメンテ賞」の受賞者が発表され、カルロス・カラスコ(インディアンス)が選出された。「メジャーリーガーにとって最高の栄誉」と呼ばれるこの賞は、フィールドの内外で多大な社会貢献を行った選手に贈られる。今季、白血病と戦ったカラスコは、自身と同じ白血病の子供たちを支援したり、アフリカや中南米の貧しい地域に多額の寄付をしたりしてきたことを評価され、今回の受賞に至った。

カラスコは、ワールドシリーズ第3戦の試合開始前に行われた表彰式に登場し、ロブ・マンフレッド・コミッショナーからの表彰を受けた。これまで積極的に社会貢献活動を行ってきたカラスコは、今年7月に白血病の闘病中であることを告白。本拠地プログレッシブ・フィールドで行われたオールスター・ゲームの「Stand Up To Cancer」のコーナーでグラウンドに姿を見せたシーンは、今季のハイライトの1つとなった。

9月に戦列復帰を果たしたあとは、リリーフで11試合に登板して2勝1敗1セーブ、防御率6.60をマーク。シーズン通算の成績は、23試合(うち12先発)に登板して80イニングを投げ、6勝7敗1セーブ、防御率5.29、96奪三振と平凡なものだったが、病を克服してマウンドに立つ姿は、多くの人々に勇気を与えた。

カラスコと妻のケリーは、オフシーズンの毎週日曜日に昼食500人分をフロリダ州タンパの自宅からホームレスへ届け、シングルマザーの子供たちが学校に通うために、毎年1万ドルを寄付している。また、同じく5000ドルを退役軍人のために寄付している。ほかには、クリーブランドの学校で子供たちに読み聞かせを行ったり、アフリカの子供たちに靴やシャツを寄付したり、アフリカの貧しい村の人々のために7万ドル以上の寄付を行ったりしてきた。母国ベネズエラへの支援活動を行ったことも評価された。

2015年から4年連続で2ケタ勝利をマークするなど、実力派右腕として知られるカラスコ。来季は完全復活を遂げ、見事なピッチングで多くの人々を勇気づけてくれることだろう。

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