自然食の奥深さ実感 富山で24人に調理法紹介 東京の山田英知郎さんが講師

山田さん(右)の作り方を見つめる参加者

 国内外で活躍する自然食レストランオーナー、山田英知郎さん(東京)の北陸初の料理教室が26日、富山市山田交流促進センターで開かれた。県内外から農家や飲食店経営者ら24人が参加し、食材の味を生かした料理のこつを教わった。 (八尾・婦中支局長 藤木優里)

 山田さんは米国や英国で修業した後、1976年に東京・原宿にレストラン「MOMINOKI HOUSE」をオープン。スティービー・ワンダーやポール・マッカートニーといった著名アーティストらに料理を提供してきた。農薬や除草剤、肥料を使わない自然栽培の米や野菜を販売するAGUMOGU(富山市婦中町道島)の麓絵里代表(30)から食材を仕入れている縁で、開催が決まった。

 教室では、麓さんが栽培した米や野菜、参加者が作った蜂蜜やみそなどを用いて、玄米焼きおにぎりや豆のサラダ、豆乳スープなど7品を調理。山田さんは具材にだしを取った昆布や野菜の芯や皮まで使い、その場にある調味料で料理に合うソースを作るなどした。参加者はメモを取りながら職人の技に見入っていた。完成した料理を囲んで懇親会を行った。

 参加したA・Y・Cカフェ(同市婦中町外輪野)の目代祐子さん(50)は「野菜の特性を生かした料理や、思いつかない調味料の組み合わせを見られ、すごく良かった」と話した。山田さんは「麓さんの食材からはエネルギーを感じる。教室ができて楽しかった」と話した。

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