マルケス、最終周は「10コーナーで仕掛けてくると思っていた」/MotoGP第17戦オーストラリアGP 決勝トップ3コメント

 MotoGP第17戦オーストラリアGPの決勝レースがフィリップ・アイランド・サーキットで行われ、MotoGPクラスで表彰台を獲得したマルク・マルケス、カル・クラッチロー、ジャック・ミラーが会見に登場。レースを振り返った。

■マルク・マルケス/レプソル・ホンダ・チーム(決勝 優勝)

「信じられない勝利だ。僕はこのサーキットで最速というわけではなく、マーべリック(・ビニャーレス)は僕より速かった。彼はスタートがよくなかったから、(序盤は)彼を待っていたんだよ。待って、待って……」

「(10周目に)マーべリックが僕を交わしたから、僕も(カル・クラッチロー)を交わして2番手をキープしたんだ。マーべリックはカルを抜いたら、攻めるだろうと思ったからね。実際、そうだった」

「僕は(マーべリックに仕掛ける)チャンスは1度きりだと思った。最終セクター、特にメインストレート、つまりエンジンの加速を使う部分は僕の方が速かった」

「最終ラップではメインストレートでマーべリックにしかけるのが作戦だったんだ。それから、オーバーテイクできるラインをふさぐ。でも3コーナーと6コーナーで雨が落ちてくるのを見てね。どうしようと思ったけど、ブレーキングを深くしたよ。タイヤが終わっていたから、リヤが滑った」

「10コーナーでマーべリックは僕を2度交わしていたから、きっと仕掛けてくるだろうと思っていた。僕はかなり突っ込んだブレーキングをしたんだ。マーべリックのクラッシュはわからなかった。でも、コントロールラインまで、もう一度チャンスがあったから、(もし10コーナーでパスされていたとしても)マーべリックを抜き返せたと思うよ」

「こういう形で勝てて、とてもうれしいよ。レプソル・ホンダ・チームのみんなが頑張って、もてぎでついにはミック・ドゥーハンと(ホンダにおける歴代勝利数で)並んだ。信じられないことだ。そして今、さらにホンダでの勝利数を増やしたんだ」

■カル・クラッチロー/LCRホンダ・カストロール(決勝 2位)

「チームは今週末、すばらしい仕事をしたよ。レースに向けて、時間が十分ではなかったからね。金曜日の最初の周回から、いい結果を出すことができると思っていたんだ」

「レースでは終盤残り5周で、完全にタイヤが終わってしまったけれど、後方とは大きな差があった。マルクとマーべリックはすごいレースをしたよ。残念ながら、マーべリックは転倒してしまい、僕が2位を獲得したわけだけど」

「2018年の転倒があった後、いい結果を出すことができたと思う(※)。去年の転倒に、僕はシーズン中縛られていた。グランプリに来て起こるかもしれないことを考えてしまうなんて、いい気持ちになるものではないよね。特に、選手生命の危機にさらされるかもしれない転倒なんて」

「正直言って、2019年シーズンは(表彰台を獲得できるのか)自分でもわからなかった。だから、こうして表彰台を獲得できたのはとても特別だよ。(母国グランプリの)ジャック(・ミラー)と一緒に表彰台に上れたのもすばらしいね」

※2018年のオーストリアGPで、クラッチローはフリー走行2回目で転倒して右足首を骨折した。

■ジャック・ミラー/プラマック・レーシング(決勝 3位)

「今日は4位が、僕が獲得できるベストリザルトだと思った。スタートではダニロ(・ペトルッチ)が大きなクラッシュを喫して、ちょっとだけナーバスになってしまったんだ」

「残り10周では、ペコ(フランセスコ・バニャイア)とポジションを争った。これはちょっと特別な気持ちになったね。彼はチームメイトだし、しかもルーキーだから。終盤にはドヴィツィオーゾとバトルをして、ドヴィツィオーゾが僕を1コーナーで抜いていったけど、僕はインサイドにつけた(抜き返した)」

「9コーナーに来たとき、砂煙を見て心臓の脈拍数が一気に上がった。最後ふたつのコーナーは(抜かれないように)インサイドを閉めたよ」

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