吉岡秀隆が「やすらぎの刻~道」でいしだあゆみと母子再会シーンを熱演!

倉本聰氏が脚本家人生で初めて通年放送という長丁場に挑んでいる、テレビ朝日開局60周年記念帯ドラマ劇場「やすらぎの刻~道」(月~金曜午後0:30)。脚本家・菊村栄(石坂浩二)らテレビで活躍した業界人たちが入居する老人ホーム「やすらぎの郷」の人間模様と、菊村の描く、根来しの(清野菜名/風吹ジュン)・公平(風間俊介/橋爪功)夫妻の一代記をつづる「道」というシナリオの、二つの世界を行き来してきた本作もいよいよ折り返し地点を通過。その「郷」パートに、吉岡秀隆がゲスト出演することが決定した。吉岡は、2002年の「北の国から2002 遺言」以来、久しぶりの倉本作品への参加となる。

吉岡が演じるのは、「やすらぎの郷」入居者の元女優・中川玉子(いしだあゆみ)の息子・牧田誠。玉子は大女優・桂木怜子(大空眞弓)の世話係という立場で登場してきたが、これまでそのプライベートは描かれなかった。そんな中、ある深刻なトラブルを解決するため、大物フィクサーとかつてかかわりがあった玉子が折衝役を担うことに。そして、実は若かりし頃、玉子はそのフィクサーとの間に息子をもうけていたことが明らかとなる。

吉岡出演のきっかけは今年の夏、吉岡が倉本氏と過ごした“富良野の夜”にあったという。「実は、約10年ぶりに富良野にいる先生を訪ねてお酒をいただいたんです。で、少し長めの旅を終えて東京に帰ってきたら、“こういうこと”になっていて(笑)。先生の脚本が本当に素晴らしくて、かつ僕のことを考えながら書いてくださったことがとても光栄で、本当にうれしかったですね」と明かした。

吉岡との再会で牧田誠という人物を新たに想起した倉本氏は、すでに脱稿していたシナリオに手を加え、2話分のストーリーを一気に執筆。吉岡は、「誠という人間の過去にいったい何があったのか、さらにはあゆみさん演じる母・玉子さんとの関係性まで、あれだけの分量の中で見る人の想像をかき立てるところが素晴らしい。読んでいて鳥肌が立つほどでした」とシナリオに感動したことを語った。

今回、倉本氏が新たに追加したシナリオには、11ページにも及ぶ玉子と誠とがお互いの境遇を語り合う長尺シーンが設けられた。いしだとの共演について吉岡は「いやもう、ただただしびれました! どう芝居をぶつけても受け止めて返してくださるので、やっぱりあゆみさんはスゴイ」と改めて舌を巻く。また、「すでに出来上がっているチームを乱さないようにという思いと、ちょっとは乱したいなという相反する思いが胸にありました」と静かなる“闘志”を秘めて臨んだという。「皆さんに倉本作品はひと味違うぞっていうことを改めて感じていただけたらうれしいですね。いや、ひと味もふた味もです(笑)」とアピールした。

さらに、11月からの「道」パート“平成編”スタートにともない、主題歌を担当する中島みゆきが新たに2曲を書き下ろすことも決定した。新曲「終り初物(おわりはつもの)」「観音橋(かんのんばし)」に、「慕情」「離郷の歌」「進化樹」の3曲を加えた計5曲の主題歌を物語によって使い分けていくというなんともぜいたくなオープニング構成となる。倉本氏は、「また一歩僕より先に行ってくれた感じがしました。やっぱり、やっぱり中島みゆきは天才です」 と絶賛のコメントを寄せている。

© 株式会社東京ニュース通信社