ローマ法王来県記念「日本の聖母マリア像展」11月9日から 長崎歴文博  絵画や観音像など53点

同時に展示される(左から)「聖母像(親指のマリア)」(東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives)と、「悲しみの聖母」(国立西洋美術館蔵)

 ローマ法王フランシスコの来県を記念する特別展「日本の聖母マリア像展」が11月9日、長崎市立山1丁目の長崎歴史文化博物館で始まる。県内外で保管されている貴重な絵画や陶磁器製「マリア観音像」、ロザリオなど53点を展示する。12月7日まで。観覧無料。
 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産登録1周年も兼ね県と長崎市、同館が企画。キリスト教の伝来から禁教、再布教期を通して信者の心のよりどころだった「聖母マリア」への崇敬の歴史を関係遺品で振り返る。
 17世紀にイタリアで制作された長崎奉行所の旧蔵品で国指定重要文化財の絵画「聖母像(親指のマリア)」(東京国立博物館蔵)と、そのモデルとされる「悲しみの聖母」(国立西洋美術館蔵)の実物が本県で初めて同時に展示される。「浦上のキリシタン」をテーマに原爆被爆や復興の歴史も写真パネルで紹介する。
 法王は11月23~26日の日程で来日する。24日に長崎市に入り、爆心地公園で核兵器廃絶へのメッセージを発信。日本二十六聖人殉教地を訪ね、県営ビッグNスタジアムで大規模ミサを執り行う。

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