カルト集団マンソン・ファミリーとは何だったのか? 『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』 ブルーレイ&DVD発売!

1969年8月にハリウッドを震撼させた<シャロン・テート/ラビアンカ夫妻殺害事件>を起こしたカルト集団の首 領チャールズ・マンソンとその手下たちであるファミリーを描いた映画『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』のBlu-rayとDVDを2020年1月8日に発売すことが決定した。(発売・販売元:キングレコード/Blu-ray・DVD同時発売・レンタル同日開始)。

今年はこの凄惨な事件からちょうど50年となる節目の年であり、同じ 事件を扱ったクエンティン・タランティーノ監督の話題作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』も公開されるなど、マンソン・ファミリーに注目が集まっている。

なお、BD・DVD発売前の最後の上映があの、池袋・新文芸坐にて行われることも決定した。

10/31(木)〜11/2(土)『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』

特別レイトショー/1本立て

開場20:00 開映20:15

http://www.shin-bungeiza.com/program.html

マンソン・ファミリーとは何だったのかを新たな視点で描く。

メアリー・ハロン監督と脚本のグィネヴィア・ターナーの『アメリカン・サイコ』(00年)の女性コンビが生み出した本作は、実際に起こったマンソン・ファミリーによ る無差別連続殺人を題材に、マンソン・ファミリーの女性メンバーがいかにしてマンソンと出会い、洗脳と狂信の果ての殺人、逮捕、収監という負のスパイラ ルに堕ちていったかを描く。原作はエド・サンダースによる「ファミリー-シャロン・テート殺人事件」。平和的なヒッピー集団が戦闘的殺人結社と化するまでを 綴った原作を基に、新たな視点を盛り込むために実行犯の一人レスリー・ヴァン・ホーテンの長きにわたる獄中生活の記録の要素も取り入れられた。これに より殺人そのものではなく、カルト集団に参加するところから収監されるまでを、主要な女性メンバー3人を中心に描き、今まで作られた数多くのマンソン関連 映画作品とは異なる、マンソン事件に対する新たな見方を提示する。

人気TVシリーズ出演の注目俳優たちの共演にも注目。

マンソン・ファミリー役には、TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のジリ役ハンナ・マリー、ケヴィン・ベーコンの娘でTVドラマシリーズ「13の理由」のスカイ役 ソシー・ベーコン、そして新鋭のマリアンヌ・レンドンが扮し、チャールズ・マンソンをイギリスTVシリーズ「ドクター・フー」や11代目のドクターで知られるマット・ スミスが演じるなど、注目俳優の出演も見どころ。さらにはマンソンを音楽業界に紹介してしまったビーチ・ボーイズのデニス・ウィルソン、そしてシャロン・テー ト殺害のきっかけとなったともいわれている音楽プロデューサーのテリー・メルチャーのキャラクターも登場する。

チャールズ・マンソンとファミリーの起こした事件はそのあまりもの凄惨な内容で、アメリカでは誰もが知る歴史的事件。過去にはマンソンの裁判の模様を描 いた『ヘルター・スケルター』(76年)、ファミリーと殺人事件を現代とミックスさせた『チャールズ・マンソン』(03年)のほか、マンソン・ファミリーを題材にしたテレ ビシリーズ『アクエリアス 刑事サム・ホディアック』(15年~\)など、いままで数多くのマンソン映像作品が作られている。そして今年公開されたクエンティン・タ ランティーノ監督の最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』も1969年のハリウッドを舞台に、マンソン・ファミリーとシャロン・テート事件をフィーチャ ーした作品だった。『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』はファミリーの内部をマンソンではなく女性たちを軸に描いているがゆえ、ファミリー内の人間関係 からその生活ぶりが丁寧に描かれ、ファミリー形成の過程と恐ろしさを詳細に理解できる内容となっており『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の背景 をより深く理解するためにも2作を合わせた鑑賞が最適な作品ともなっている。

1969年8月、全米を恐怖に陥れた<悪魔のファミリー>が起こした残虐事件。

シャロン・テート/ラビアンカ夫妻殺害事件とは。

1969年8月9日未明、『ローズマリーの赤ちゃん』(68)で知られる鬼才ロマン・ポランスキー監督の夫人であり女優のシャロン・テートが妊娠八か月の身重な体 をズタズタに切り裂かれ、ハリウッドの自宅で友人4人とともに惨殺された。玄関のドアにはテートの血液で“Pig”(ブタ)の文字が残され、5人の死体の合計の 刺し傷は102を数えた。翌日にはロサンゼルスに住むラビアンカ夫妻が残忍な手口で殺害され、現場には血で“Death to pigs”(ブタに死を)“Healter Skelter”( 綴りを間違えてしまっている)と書かれた。69年末に逮捕されたのはチャールズ・マンソンとその信者=ファミリー約20人。マンソンは自らをキリストの復活、悪 魔とも称してコミューンを形成していたカルト集団の首領。ビートルズに心酔し、楽曲「ヘルター・スケルター」をもとにした独自の終末論を展開、やがて地球上 に黒人が白人を皆殺しにする人種戦争が勃発、その間地底王国に身を潜めていたマンソン軍団が満を持して姿をあらわし、自身が世界の王となって黒人を 自由自在に操るというもの。この人種戦争の決行が<ヘルター・スケルター>であり、ブラックパンサー党の仕業に見せかけ、戦争を引き起こそうとしたのが これらの惨殺事件。殺人の実行犯はマンソンに盲従する二十歳前後の女たちを中心としたファミリーのメンバーだった。

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