車内で調合 「災害時迅速に」 横浜薬科大で除幕式

横浜薬科大で行われた除幕式

 車内で調剤ができる災害対策医薬品供給車両「モバイルファーマシー」の2号車が完成し、その除幕式が29日、神奈川県横浜市戸塚区の横浜薬科大で行われた。同大と市、市薬剤師会の3者が昨年12月に結んだ協定に基づき導入された。

 1号車は今年3月に導入済み。災害などの緊急時に運用するほか、平時には薬剤師学術大会や防災訓練などで活用している。同大でも車両を使い、教育の充実と災害現場で活躍できる薬剤師の育成を進めている。

 2号車は、災害時の悪路でも力を発揮する4輪駆動車仕様。被災地でも電源を確保するため、発電機のほか、リチウムイオンバッテリーを新たに追加するなど装備を充実させた。

 同大の都築仁子学園総長は「近年災害が頻発しているが、救いを求めている方の元に一刻も医薬品を早く届けられるように、と導入した」と述べ、今後も産官学による運用の充実に期待を寄せた。

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