2020年秋の「朝ドラ」ヒロインに杉咲花が決定! 浪花千栄子をモデルにした喜劇女優の一代記

2020年秋から放送されるNHK連続テレビ小説「おちょやん」の制作発表会見が行われ、ヒロイン・竹井千代役を杉咲花が演じることが決まった。“大阪のお母さん”と親しまれた女優の浪花千栄子をモデルにした昭和の喜劇女優の一代記で、脚本はドラマ「半沢直樹」「下町ロケット」などで知られる八津弘幸氏が手掛ける。杉咲は「朝ドラはたくさんの方に愛されているので、本当に光栄です。ドラマを見て1日が始まると思うので、明るくパワーがもらえ、爽やかな気持ちで1日頑張るぞと思ってもらえる作品にできるよう頑張りたい」と意気込みを語った。

モデルの浪花千栄子は、喜劇界のプリンスと呼ばれた二代目・渋谷天外と結婚し、喜劇女優の道を歩み、一時期は女優業から離れたが、NHK大阪のラジオドラマで復活して人気を博した。ドラマでは大阪・南河内の貧しい家庭に生まれた千代が、道頓堀の芝居茶屋の女中奉公を経て喜劇女優となり、やがて“大阪のお母さん”として上方を代表する女優に成長する姿を描く。タイトルの「おちょやん」とは大阪ことばで茶屋や料亭などで働く小さい女中さんを意味する。

ドラマを制作統括する櫻井壮一氏は「女優さんのお話なので、ヒロインの演技力が重要になる。杉咲さんは同世代の女優の中で演技力が突出した方ですし、お芝居の中にチャーミングさと力強さを兼ね備えた希有な方。ぜひヒロインをお願いしたいと思った」と今回はヒロインオーディションを行わず、杉咲の演技力を買ってオファーしたことを告白。これまでに3度ヒロインオーディションに挑戦していたという杉咲は、念願がかなって「本当にうれしいです。とにかく楽しみですし、早く撮影がしたい」と笑顔を見せた。

また、脚本の八津氏は「朝ドラを書かせていただくことは大変名誉なこと。うれしく思います。しかし、今の心境を一言でいうと恐怖。すごく恐ろしい。歴史ある朝ドラのプレッシャーで、毎日つぶされそうになりながら書いています」と喜びと不安が入り混じった胸中を明かしつつ、「喜劇女優の一代記という王道中の王道ですが、僕なりの遊び心みたいなものも入れたい。空振りかホームランかという感じになるかもしれませんが、ぜひ楽しみにしていただければ」と訴えていた。

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