高野山の歴史と紅葉|高野三山を巡るハイキングコースとグルメ情報 1200年の歴史をもつ、弘法大師が開山した真言密教の聖地『高野山』。標高900mの山上に、金剛峯寺をはじめとする寺院が集まる都市です。秋には真っ赤に色づく紅葉が美しく、歴史的建造物との共演は神秘的。 寺院の周辺は森林地帯になっていて、寺巡りをしながらハイキングを楽しむこともできます。紅葉の見頃や混雑予想に加え、周辺のグルメ情報も一緒にチェックしてみてください!

歴史ある高野山と紅葉

高野山は一つの山の名称ではなく、周囲を蓮の花が開いたように8つの山に囲まれた標高約900mの山上盆地地域のこと。昔から現在まで多くの人に親しまれている真言密教の聖地で、2004年には高野山町石道と金剛峯寺境内の建造物がユネスコの世界遺産に登録され、さらに2016年には黒河道・女人道・京大坂道不動坂が高野参詣道として世界遺産に追加登録されています。

高野山の歴史

高野山は816年、平安時代のはじめに弘法大師によって開かれました。国家の安泰、世界の平和を祈り、修行場を作りたいと考えていた弘法大師は嵯峨天皇より人里離れた紀伊山地を賜り、この地に開山したのです。

高野山の美しい紅葉

高野山は紅葉の美しい場所としても有名です。参道のモミジやカエデ、イチョウが色づき、境内の荘厳な建物と一緒に紅葉を楽しむことができます。

気になる2019年の紅葉見ごろと混雑予想

高野山の紅葉は、例年10月下旬〜11月上旬。見ごろの10月中旬から下旬にかけてが最も混雑しています。この時期には平日でも周辺の道路が渋滞するため、車で出かける際はなるべく早めに出かけ、高野山内の移動はバスを利用するのがおすすめです。

高野山の天気を見る

高野山の見どころとおすすめの巡り方

高野山は山全体をお寺に見立てているためとても広く、1日ではなかなか回りきれません。山のあちこちに建物が立っており、総本堂の他にお寺は117か所もあるんです。ここでは、おすすめの主要な見どころをご紹介します。

高野山真言宗 の総本山 「金剛峯寺」

国内最大級の石庭である蟠龍庭(ばんりゅうてい)と紅葉のコントラストが美しい。金剛峯寺は、有名な絵師による豪華な襖絵や秀次切腹の間など見どころもたくさんあります。

二大聖地 「壇上伽藍」

壇上伽藍(だんじょうがらん)は弘法大師が最初に整備した場所で、高野山のシンボルとして知られる根本大塔や金堂など19の建物が並んでいます。夜にはライトアップも。

二大聖地 「奥之院」

一の橋から弘法大師御廟まで約2kmの参道があり、名だたる武将の墓碑が立ち並んでいます。樹齢数百年の杉木立がそびえる英霊殿付近の紅葉が見どころ。

紅葉スポット 蛇腹路(じゃばらみち)

壇上伽藍の入り口から東塔東側へのびる約100mの小道を蛇腹路は絶好の撮影スポットです。

おすすめの巡り方

金剛峯寺・壇上伽藍と奥の院は離れているので、バスでの移動が必要です。奥の院は参道を歩いて行くのがマナーで40分ほどかかるので、先に巡るほうがいいでしょう。一の橋から参道を通り英霊院の紅葉を見たら、バスで金剛峯寺周辺へ。残りの時間で金剛峯寺・壇上伽藍を楽しむのがおすすめ。

高野山真言宗 総本山金剛峯寺

高野三山を巡るハイキングコースと女人道

  • コース距離: 約18km
  • 標準歩行時間: 約5時間20分
  • 標準所要時間: 約8時間15分
  • 難易度: ★★

女人道と魔尼山・楊柳山・転軸山の高野三山を尾根伝いに歩き、高野七口と言われる高野山の七つの入り口も見られるトレッキングコース。女人道とは、かつて女性の入山を禁止していたころ女人信者が女性のための籠り堂の女人堂を巡ったときに歩いた道です。

コース詳細

高野三山のスタートは奥の院から。石畳の参道を歩いて玉川橋を渡り弘法大師廟の方面へ。

三叉路の分岐から登山口に入ります。ここからまずは摩尼山を目指して、深い緑の杉の林を歩き。はじめは平たんですが、だんだん傾斜が増していきます。

基本的に樹林帯歩きのため展望はありませんが、木々や草花が楽しめます。

標高1,004mの摩尼山山頂に到着。山頂に展望はなく、小さな広場に如意輪観音様を祀る祠があります。ここからさらに尾根筋を歩いて、楊柳山、転軸山と縦走。こちらのピークも同様に展望はありませんが、紅葉を楽しみながら歩ける気持ちの良いコースです。

余裕のある人は女人堂跡などを巡るコースを歩くのもおすすめ。かつて山内に入ることを禁じられていた女性が籠った女人堂。現在では不動坂口のみに残っていますが、その他には女人堂跡が残っています。同じ道を辿るとまるで修行のような気分を味わえるかも?

高野山のグルメ情報

高野山は実はグルメも楽しめる場所って知っていましたか?高野山には伝統の食べ物がたくさんあって、それがまた美味しいんです。ここではその場でも食べやすく、お土産にもおすすめのグルメをご紹介します。ハイキングにぴったりなお弁当も!

名物は生麩饅頭!麩善

高野山に来たら必ず食べたいのが麩善の「笹巻あんぷ」。ヨモギを混ぜた生麩で餡子を包み、さらに熊笹で包んだもので、瑞々しくつるりと食べられる人気のお饅頭です。お土産だけではなく、1個から買えるのでその場でおやつに食べるのもおすすめです。

住所:和歌山県伊都郡高野町高野山712
電話番号:0736-56-2537
営業時間:9時~17時
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
麩善

胡麻豆腐の専門店!濱田屋

胡麻、葛、水の3つの材料だけでシンプルに作られた胡麻豆腐は、胡麻の芯の部分のみを使っているから油分が少なくあっさりとしています。口に運ぶと胡麻の優しい香りが広がり、上品な味わい。ワサビ醤油の他、和三盆糖や黒蜜をかけてもおいしいです。

住所:和歌山県伊都郡高野町高野山444
電話番号:0736-56-2343
営業時間:9時~17時(売り切れ次第終了)
定休日:不定休
濱田屋

老舗のやきもち!上きしや

弘法大師が高野山を開山した当時から「花坂のやきもち」として有名になったお菓子。地元産の材料を使ったやわらかな餅に小豆が入ったもので、「白もち」とよもぎの香る「よもぎもち」の2種類があります。

住所:和歌山県伊都郡高野町高野山732-1(高野店)
電話番号:0736-56-2885
営業時間
12月~3月:10時~15時(土曜日、日曜日、祝日のみ営業)
4月~11月:10時~17時(不定休)
上しきや

ハイキング弁当ならここ!笹すし 小倉屋

高野山に伝わる郷土料理の笹すし。創業当時の製法で作られるお寿司は、具の味付けが絶妙と評判です。小ぶりの笹すしはハイキングにもぴったり。鯖、サーモン、エビ、しいたけの笹すしの他、いなり寿司や玉子巻きすし、お惣菜も販売しています。

住所:和歌山県伊都郡高野町高野山799(大門店)
電話番号:0736-56-3815
営業時間:9時~16時30分
定休日:月曜日
笹すし 小倉屋

アクセス・駐車場情報

高野山へのアクセスや駐車場情報です。駐車場もたくさんありますが、それでも紅葉シーズンは特に混雑します。公共交通機関が充実しているので、電車やバスを利用するのがおすすめです。

高野山ケーブルカー

高野山ケーブルカーは、高野線の終着駅である極楽橋駅と真言密教の聖地高野山の玄関口である高野山駅を結ぶ路線です。
南海電鉄

高野山内路線バス・急行バス

ケーブルカーの高野山駅から、大門、奥の院、奈良県吉野郡の立里までをつないだ路線バス。観光スポット14カ所の値引きクーポンがついたお得な1日フリー乗車券があるので利用しましょう。
南海りんかんバス 路線図

高野山内駐車場

高野山内には各エリアに駐車場があります。行きたいエリアにその都度車を停めるか、一か所に置いて徒歩やバスを利用します。詳細は下記リンクをご確認ください。
臨時駐車場マップ

高野山の荘厳な紅葉を見に行こう

高野山では美しい紅葉と世界遺産を一緒に楽しむことができる場所。観光客の多い時期でも、高野三山の登山では比較的静かな山歩きを楽しめます。色とりどりに色づく紅葉の時期、ぜひ高野山に行ってみてください。

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