大崎高野球部員が神輿 炭鉱で栄えた時代 思い起こし

「わっしょい」と声を上げ、神輿を担ぐ大崎高野球部員=西海市大島町

 西海市大島町の大山祇神社で3日、秋季大祭があり、県立大崎高校野球部の28人が神輿(みこし)を担ぎ、島内を練り歩いた。
 同神社は、松島炭鉱大島鉱業所開鉱後の1937年、大瀬戸町松島から移った。70年の閉山に伴い、崎戸町の浅間神社にご神体を移した。大島造船所の進出などで80年に住民や同社、現在の三井松島産業によって再建された後、毎年大祭を開いている。
 人口減などによる担ぎ手の不足を受け、昨年から4基ある神輿のうち1基を大崎高野球部員が担いでいる。54年製で重さ100キロを超える神輿を交代で担ぎ、「わっしょい」と声を響かせながら約1.5キロを歩いた。
 同神社総代の前平信行さん(69)は「威勢のいい声で、炭鉱で栄えた昭和30年代を思い出した。協力していただき大変ありがたい」と笑顔を見せた。

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