山口に初戦先発を伝えたのは沖縄での練習初日の10月28日「緊張感あるときに」
野球日本代表「侍ジャパン」は5日、「第2回 WBSC プレミア12」(テレビ朝日系列で放送)オープニングラウンドB組初戦のベネズエラ戦を戦う。悲願の優勝を狙う大会。稲葉篤紀監督は、その大事な初戦の先発マウンドを山口俊投手(巨人)に託した。
4日に台中インターコンチネンタル野球場で行われた公式練習を終えると、指揮官は「明日は山口です」とハッキリと明言。強化試合のカナダ戦は2回6失点と炎上した右腕だが、指揮官は「カナダ戦で色々なことが分かったと思う。修正してくれていると思いますし、期待したい」と、変わらぬ信頼感を口にした。
なぜ、稲葉監督は山口に初戦を任せたか。初戦のベネズエラ戦での先発は、沖縄・那覇市で2次合宿が始まった10月28日、山口らが合流した練習初日に本人に通達。早い段階での先発起用の決断には「緊張感ある時に伝えたほうがしっかり調整してくれると、建山コーチとも相談して伝えた」との思いがあった。
「これまで見ていても、カナダ戦ではたまたま打たれましたけど、シーズン中から試合をしっかり作れるところ、ランナーを背負っても粘りの投球ができるところで決めました」と、山口のゲームメイク能力を評価し大役を託したと語った稲葉監督。「相手も見ながらというのもあったんですけど、悩んだんですが、山口投手が日本に良い流れを作ってくれると思ったので決めました」とした。
ベネズエラ、そしてプエルトリコ、チャイニーズ・タイペイと戦うオープニングラウンドの流れを左右する大事な初戦。稲葉監督の期待通りの好投で、侍ジャパンに勢いをもたらしてもらいたい。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)