料亭花月の料理を全国で ANAケータリングサービス

角煮などを手に「全国の人に味わってほしい」と話す花月の中村おかみ=東京都内

 全日本空輸(ANA)グループで機内食を提供するANAケータリングサービスは6日、外販事業で新ブランド「ANA FINDELISH(ファインデリッシュ)」を立ち上げると発表した。期間限定で長崎市の史跡料亭花月の料理がメニューに加わり、長崎県の伝統的な食のおいしさをアピールする。
 同社は、ファーストクラスなどの機内食を作るシェフの質の高い料理を家庭で食べてもらおうと2016年から外販事業を開始。新ブランドは「食を通じて地方創生に貢献する」との視点を新たに加え、全国各地の料理店と連携した「グルメ紀行ボックス」を提供することにした。
 第1弾として長崎県と高知、富山の3県が選ばれ、県の推薦などを経て花月にレシピ提供を依頼。花月は卓袱(しっぽく)料理代表格の角煮と、五島うどんと長崎そぼろを合わせたオリジナル料理を提案した。
 ボックスにはレシピと食材、調味料が入っており、家庭で手軽に調理できるよう工夫されている。かまぼこなどの特産品や観光パンフレット、県内で使えるお得クーポンも入り、価格は8千円(予定)。ANAショッピングサイトで1県ずつ販売が始まり、長崎県は20年3月から4カ月間の予定。新ブランドではカレーやお菓子も販売する。
 6日は東京都内で発表会があり、花月の中村由紀子おかみが出席。「選ばれてとても光栄。おいしい卓袱料理をぜひ県外の人にも味わってほしい」と話した。

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