第八十六回「選択肢」

毎日毎日、選択ばっかりだと思いながら生きてます。

今日何着て行こう、どんなメイクにしよう、何を今日は食べようなどなど…。

正直、疲れませんか?

私はどっぷり疲れてます。

もうなーんにもやりたくない。ひたすら漫画読んで宝塚歌劇観てそれ以外の時間は眠っていたい。

そんな時期に入ると、だいたい昔のことを思い出します。

いつも時期は決まっていて、中学生の頃と高校生の頃ですね。

そして思うこと、「あの時、この選択をしていたら今頃どうなっていただろう?」

多分前にも書いたことがあると思うのですが、第一に思うのはクラシックバレエをやめずに続けていたらどうなっていたかな? と。

あとは歌手になろうという思い付きと思い込みが生まれなかったらどうなっていただろう、そして最近特に思うのが「女子校じゃなくて共学の高校に通っていたらどうなっていただろう」

私は初対面の人にも親しくなった人にも100%の確率で「女子校出身でしょ?」と言われます。

これはほとんど無自覚なのですが、「どことなく人間関係が苦手そう」という雰囲気で伝わっていることが多そうです。

人間関係と女子校関係なくない? と憤慨しそうですが、よくよく考えてみると周りにいる親しい同性の友人はほぼ女子校出身者です。

共学出身の子は、なんとなくですが人に慣れている感じがします。

女子校の実態は皆様ご存知の通り、風紀はかなり乱れておりますが、なんだかんだ学校の中は教員以外全員女子。

オンナだけってドロドロしてそう…という声はよく聞くし、まぁそういうところもあるんだけど、やっぱり女の味方は女。

「生理でお腹痛い〜」とか「昨日、彼と喧嘩しちゃって元気ない」とかそういう「男性がいたら見せないであろう一面」を丸出しにしてもそっと優しくしてくれる、それが女子校。実際、私自身も恋に悩んで情緒不安定になり保健室に泣きながら駆け込んだ時、保健室の先生は即効で早退届を出してくれました。優しさ…。

とまぁ、女の人ってやっぱり何かと空気を読んでくれたり気を利かせてくれることがすごく多いです。こういった環境で育ってしまったので、別にセクハラ発言でも何でもないんだけど、男性がいる環境でどのように振舞ったら良いか分からないことが多々あります。

音楽の現場は男性の割合が非常に高いのですが、何と言うか職人気質な人たち、あとはアーティストさんご本人って性別を超えた理解があると言ったらアレなのですけど、人間として個人として付き合ってくれるので非常に居心地は良いです。そういう人たちと時間を共にした時、性別を意識して過ごすことはほぼないです。

が!! たまーにそういう感じの人たちじゃない集まり(何だか言い回しが複雑になってしまった。要するに音楽・芸能関係じゃない人のことです)に参加すると、大変に気疲れしてしまいます。

音楽関係の人たち(が全員そうとは限らないけど)は個性が強烈なので、人が言われたらびっくりして傷ついてしまうようなこととか割と平気でポンポン発言します。本人たちは全く悪気はないし、自分が言われても平気な場合が多いんだと思うけど、やっぱり語気は強めなようで多くの場合、誤解を招いて気まずくなることがありますね。

だからと言って、苦手意識を克服しよう! とかもっと人の気持ちを察することができる人にならなくては…とは思わないし(落ち込むことはあります、反省もします)、そういう場面に出くわしても思わなくていいよっていうことを今回書きたかったのです。

なぜならば、やっぱり人って合う・合わないがあると思うのです。自分が合うと思う場所に巡り合えたらそのままいたらいいと思うし、甘えちゃっていいと思うんです。無理して合わない人のために神経をすり減らすことはないと思うし、自分が「この人、なんとなく合わないな」と感じる人は結構な確率で相手も自分のことを合わないと思っています。

じゃあ、お互い苦しまずに生きられる道を選びましょ、って思うんですよね。なので私の中で何度考えても、やっぱり今の人生のほうを選んでいただろうなって結局は思うのです。

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