中村パーキング「僕らここからもっとレベルアップしていきます」

その時に付けたのが『中村パーキング』なんです

──石川君とはLOFTで4年ぐらいの付き合いになるんだけど、結成の経緯とか知らないんだよね。そのあたりを最初から教えてくれる?

石川 愼:結成自体は高校の頃ですね。元々違うバンドをやってたんですけど。『infinite space』っていう。

渡邊 圭:無限空間ってね(笑) 。いかにも高校生らしい。

石川:それで一人が大学受験の勉強するからってなって。そのとき12月ぐらいで地元のクリスマスコンテストがあったんですよ。それにどうしても出たくて3ピースで出たんですけど、その時付けたのが『中村パーキング』なんです。

久田将也:そのときは愼はリードギターでボーカルが抜けたんだよね? それで3ピースになってギターボーカルになって。

──その時から2人はいたの?

渡邊:いや、元のメンバーは愼だけなんですよ。

──皆、同級生か何か?

久田:僕は地元のバンド界隈を通じて知り合った感じですね。

渡邊:面識はあったんだよね?

久田:対バンとかはしてましたね。

──地元はどこだっけ?

石川:愛知ですね。

渡邊:僕は同じタイミングで東京出てきて、地元は違うんですけど同じ専門学校に通っていて。白井君もそう。卒業間際になってもう1本ギターが欲しいってなったので俺がサポートっていう形で加入して。そうこうしてる内に前のドラムが辞めてしまって。で、地元に帰っていたけど将也君を誘おうとなって、愛知のマックで話しまして。でサポートという形で入ってもらって、俺と同じタイミングで正式メンバーとして入ったんです。その後、去年の9月にベース辞めてしまったので同じ学校だし仲良かった白井にやってもらうってなって、今の中村パーキングになりました。

──石川のボーカルが全面にあるバンドだと思うんだけど、音楽性は最初から変わらない?

石川:音楽性って意味では結構変わってますね。

──皆が高校生の頃ってどんな音楽が流行ってたの?

渡邊:BUMP OF CHICKENとかRADWIMPSとかELLEGARDENとかですかね。

──パンクとかメロコアも選択肢にはあったと思うんだけど、こういう歌モノをやろうと思ったの?

石川:そもそもパンクとか通ってないんですよね。

渡邊:その世代に流行ってるものを聞いてない側だったよね。

石川:パンクが流行ったのは少し上の世代だと思うんですよね。なので選択肢にも入ってなかった。

渡邊:誰々みたいなバンドになりたいってのはそんなになかったと思う。

──曲にはファンクっぽい要素もあるけど、あれは誰発信なのかな。

石川:スタジオで入って合わせて自然と生まれていく感じですかね。

渡邊:ああでもないこうでもないってね。

石川:だから曲の原型とは全然違ったりします。

──曲は石川が作ってるんだよね、そうなると結成は何年ぐらいになるの?

渡邊:2012年なんでもう7年ぐらいになりますね。

石川:将也くんが入ったぐらいからガッと動き出しましたね。

──どこらへんでライブやってたの? 下北沢のモザイクとかは聞くけど。

渡邊:上京したての頃は埼玉の西川口Heartsで良くやってて。4人になってからもっと東京でやろうと下北沢のモザイクになるようになって。

LOFTのワンマンが目標

──今回のテーマでもあるLOFTでのワンマンについて聞いていくね。なんでここ新宿LOFTを選んだの?

石川:やりたいなってのはずっとあって。去年と今年、モザイクでワンマンをやって次の目標を決めようってなったときに「LOFTなんじゃないか」と。

渡邊:メンバーの共通認識でLOFTのワンマンが目標ってのはありましたね。やっぱり名のあるライブハウスで昔から憧れはあったので。このタイミングじゃないかと。

久田:他の選択肢もあったんですよ。WESTとか。でもLOFTの方が俺らっぽいよなと。お世話にもなってたし。

──最初はLOFTのBARステージで夜中とか出てたと思うんだけど、それからホールの方にも出始めて、嬉しかった?

久田:リハーサルに出たらドリンクもあるし、単純にすげぇなって思いましたね(笑) 外のスタッフがトランシーバー持って「バンド入ります」とか言ってるし。

渡邊:こういうところに食い込んでいかなきゃと思いましたね。

──ホールに出てからライブの反省とかあった?

石川:反省しかないというか。

渡邊:何にもわかってない感あったよね。やっぱ緊張するよね、ホールは。

──今はLOFTのワンマンに向けてやってると思うけどその後どうするかって考えてる?

久田:色々ありますね。

渡邊:それをLOFTで発表できたらいいなって感じですりあわせていますね。

──じゃあまだこの場では言わない方がいいね。

石川:でもCDは作ります。何かしらは。

──今回のワンマンはリリースの、とかではないもんね。

渡邊:ワンマンをやることが目標というか。もちろんそこから繋げていくようにはしますけど。

──中村パーキングの売りはこれだってのはある?

渡邊:キャッチーな曲と石川のハスキーボイスじゃないですかね。似てる人がいないんですよね。

──「伸びていくよ~♪」ってあの曲いいよね。

石川:最初はその「トワイライト」みたいな郷愁的な曲を作ってたんですよ。東京に住んでいくうちに今あるようなファンキーな曲が増えてきましたね。

──歌詞も書いてるのは石川? 俺は書けないから思うけど、住んでる環境で歌詞は変わってくるの?

石川:めちゃくちゃ変わりますね。

渡邊:だんだん薄汚れてってね(笑)

石川:環境も感情も左右されますね。

──歌詞から作った曲ってあるの?

石川:歌詞からは一曲もないですね。作れないです。

渡邊:絶対コードとメロディがあるよね。一回俺が書こうか? ラブソング(笑)

──圧倒的なリフがあって、こともないの?

渡邊:ないですね。やっぱりメロディがあった上の、って感じなので。

石川:でも色んなアプローチがあった方がいいからね、そういうのもいいかもね。

──将来的な目標はある? メジャーいって音楽で食っていきたいとか。

石川:やっぱりそうですね。

渡邊:息の長いバンドがいいな俺は。ドーンって出て、はい!あとは誰も知らない、みたいな、一発屋みたいな感じよりは良い曲を定期的に出せたらかっこいいな。

──ツアーも結構行ってる?

石川:行ってた、だね。3年前は28か所ぐらい。とりあえず回ってみようと。

──お客さんは来るの?

石川:いないです(笑)。

渡邊:弾き語りだと上は岩手、バンドだと仙台まで、南は福岡まで行きましたね。

石川:京都から福岡まで下道で車でだらだら行ったり。車中泊だったりスーパー銭湯だったりで。

久田:福岡で対バンした人の家に一晩だけ泊まったりね。

石川:右も左も分からなかったんで…無駄打ちとは言わないですけど。

渡邊:無駄じゃなかったよ、結構タフになったし。

石川:でもそれ以降はやっぱり東京でちゃんと出来なきゃダメだなってことに気づきましたね。

──LOFTのワンマンまではあと何本ぐらいライブがあるの?

石川:4本だね。そこまでに1人でも多くの人を掴んで。

久田:それ以降もライブぼちぼち決まってますけど、今はLOFTのことで頭いっぱいです。

最高傑作を見せられたらいいなと

──ワンマンに向けてそれぞれ意気込みをもらおうかな。

白井(※サポートベース)…頑張ります、かな。

渡邊:それだけかよ(笑) 。…そうですね、今までの集大成というか、ライブの最高記録、最高傑作を見せられたらいいなと。演出も、演奏のクオリティも。その先も見えるような、僕らここからもっとレベルアップしていきます、上がっていきますってのをお客さんに感じてもらえたらいいですね。

久田:1時間半とか2時間とかになると思うんですけど、最初から最後まで単純に楽しんでもらえたらなと思います。

石川:去年から考えてきたことで。1年がかりで頑張ってきた集大成だし、僕らも盛り上げるし楽しむので、お客さんも楽しんで欲しいしたくさんの人に見に来て欲しいなと願ってます。

──最後、石川にバンドの展望を言ってもらおうかな。

石川:LOFTワンマンっていうステップ踏んで、例えばZEPPだとかもっと大きな所でやれるようにステップアップしてきたいですね、技術も集客も、頑張っていきたいです。

中村パーキング プロフィール

2012年4月

前身バンドを経て『中村パーキング』結成

それまでの楽曲を一新して愛知県から上京

2012年8月

自作のデモCD発売

翌年5月200枚完売

2013年9月

1stミニアルバム『碧とサイダー』発売

レコ発企画、ツアーファイナル企画を含め、関東、名古屋、大阪、京都の15ライブハウスを回るリリースツアーを敢行

2014年7月

Gt渡邉、Dr久田が加入し現メンバーとなる

2014年11月

1st e.p.『トワイライト e.p.』発売

2016年6月

2ndミニアルバム『パラレルワールド』発売

レコ発企画、ツアーファイナル企画を含め、関東、東海、近畿、九州、東北の23箇所のライブハウスを回る全25本のリリースツアーを敢行

2016年11月

中村パーキング初のツーマンライブ(下北沢ReG)を成功させる

2017年6月

2nd e.p.『Cypher e.p.』発売

レコ発企画、ツアーファイナル企画を含め、関東、東海、近畿、東北の13箇所のライブハウスを回る全16本のリリースツアーを敢行

2018年1月

3rd e.p.『Lauren e.p.』発売

レコ発企画、ツアーファイナル企画を含め、関東、東海、近畿、東北のライブハウスを回る全16本のリリースツアーを敢行

2018年9月

中村パーキング初の主催フェスイベント「Middle Village Fes 2018」を開催

同イベントにてBass.岩田 裕佑が脱退

2018年12月

中村パーキング初のワンマンライブ(下北沢MOSAiC)を成功させる

2019年5月

中村パーキング二度目のワンマンライブ(下北沢MOSAiC)を成功させる

同日 4th e.p.『Horizon e.p.』発売

2019年8月

中村パーキング二度目の主催フェスイベント「Middle Village Fes 2019」を開催予定

2019年11月

中村パーキング最大規模のワンマンライブ(新宿Loft)を予定している

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