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かなり炎上してしまっているので、寿司店の名前を伏せておきます。ツイッターのリプライは、ほぼ悪口のオンパレード。この記事は決して、その店を責める主旨ではないので、繰り返すになりますが、店名は記さないようにします。
その寿司店は都内にあり、女性の寿司職人が経営していて、従業員の職人も恐らく20代の女性です。いくつか、動画があるのですがそれを見る限り、以前はメイド服デーなどのイベントやパンダの顔をした巻物など出していましたが、現在は江戸前寿司を提供しています。
動画では、まだ若い女性の店主が浴衣を着て、寿司を握っていました。髪型は前髪が垂れていたままでした。それが非難の的になり「カウンターに寿司を出す時、浴衣の裾が思いっきりまな板についていて不衛生」「化粧をしている」「浴衣がキラキラしていて変」というようなコメントがSNSで散見されます。
では、果たして現役の江戸前の寿司店主はどう思ったのでしょうか。因みに江戸前とは文字通り江戸の前、つまり東京湾で獲れた魚で握ると言われているので、江戸前を謳う寿司はサーモンなど出さないと言われています。
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――動画を見てどうでしょう。
「女性が板前として活躍する事はなんの違和感もありませんが、このお店はちょっと食べに行きたくないと思います。まず、出で立ちがアウトです」
――浴衣で握っているという?
「寿司屋は生ものを扱うので清潔感が大事です。着物は良いですが、化粧、長髪は論外です」
――肝心の握りはどう見えました?
「寿司の握り方、形は良いです。が、魚の扱いや刺身の切り方には違和感あり、手際が悪いです。もっと言えば汚く、美味しそうに見えないですね」
――女性が握っているから叩かれている、という点についてはどうでしょう。
「考え方は解ります。ただ方向性が違うのではないでしょうか。『お客さんに文句を言わせない為に何か反論する』とかではなく、そもそも、寿司という歴史や文化を考えればこの店の様にはならないと思いますね。
…ですから、女性であるかどうかなんて全く関係ないのです。
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つまり、『握り寿司の形をした物が出てくるから寿司屋』でなく、カウンターというのはある意味舞台のようなものです。ですから魚の扱いやおろし方、握り方に知識、気遣いなどが出来て、お客さんが気持ち良くなれるような空間を作ります。そして満足してもらえる味を出して行くことが僕らの仕事だと思います」
問題は「女性が寿司を握っている」という事ではなく、そもそも寿司店の在り方が問われているという事です。例えば「ホストが寿司を握ってはいけませんか」(ホストの寿司屋も存在している)という場合、ホストがスーツでそして髪の毛を足らしたまま握ったらホストどうのではなく、非難されるでしょう。
勿論、過剰なバッシングは論外ですが、そこになぜフェミ要素を入れてくるのか。問題がずれているのか、あえてずらしているのか。これはフェミ問題ではなく、単に商売のスタイルの問題だと思われます。(文◎編集部)