経営者、管理職 イクボス度を診断 長崎県がチェックシート作成 定時で帰るよう努力し、部下にも勧めている ホームページに掲載、PR動画も

チェックシートを手にイクボスについてPRする県の担当者=県庁

 長崎県は、部下の働き方に配慮しながら組織の業績を上げる経営者や管理職「イクボス」を増やそうと、独自の「イクボス診断チェックシート」とPR動画を作成した。イクボスの啓発に取り組むNPO法人ファザーリング・ジャパン(東京)の代表理事、安藤哲也氏が監修。県内自治体や企業へ活用を呼び掛けている。
 県が先ごろ実施した県民意識アンケートによると、イクボスの認知度は12%にとどまっている。イクボスには、部下のワークライフバランスを考慮しながら組織として業績も上げる上司といった意味が込められているが、「育児を頑張る上司」などと誤解している人も多いという。県は誰もが仕事と家庭を両立できる環境整備に向け、イクボスを“キーパーソン”と位置付け、普及に力を注いでいる。
 チェック項目は▽定時で帰るよう努力し、部下にも勧めている▽無駄な仕事を減らす業務改善を意識、実践している▽家事や育児、介護などは家族でよく話し合い、協力しながら行っている-など14項目。共働き世代が多い現代社会に合う働き方について、考えるヒントを盛り込んだ。動画「イクボスしようぜっ!」はタレントのルー大柴さんが出演。「(イクボスとは)ワークとプライベートをエンジョイできるボス」と紹介している。
 チェックシートと動画は県男女参画・女性活躍推進室のホームページに掲載。同室は「次世代のために、イクボスを通して誰もが働きやすく住みやすい県にしたい」としている。

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