10月8日、中国・上海国際サーキットでWEC世界耐久選手権第3戦上海4時間レースのフリープラクティス2回目が行われ、チームLNTの6号車ジネッタG60-LT-P1・AER(チャーリー・ロバートソン/マイケル・シンプソン/ガイ・スミス組)がトップタイムをマーク。走行初日の総合首位に立った。
現地11時から90分間にわたって行われたフリープラクティス1回目(FP1)と同様に、秋晴れの下での走行となったFP2。15時30分に開始となったこのセッションも赤旗が出るような大きなアクシデントはなく、各チームとも予選、決勝に向けたセットアップを進めていった。
FP1ではプライベーター勢が気を吐く結果となったLMP1クラスは序盤、8号車トヨタTS050ハイブリッドを駆る中嶋一貴が1分48秒188でタイムシートの最上段につける。これにマイク・コンウェイの7号車トヨタTS050ハイブリッドが1分48秒979というタイム続き、トヨタがワン・ツーを形成する。
しかしセッション中盤、2003年のル・マン24時間ウイナーであるガイ・スミス駆る6号車ジネッタが1分48秒127をマーク。トヨタを上回って総合首位に立った。さらに、終盤にはFP1首位のレベリオン・レーシングの1号車レベリオンR13・ギブソンをドライブするノルマン・ナトが1分48秒288を記録してトヨタ勢の間に割って入ってみせた。
最終盤に再度のアタックがあるかと思われたが、結局タイムアップするマシンはなく、チームLNTの6号車ジネッタがこの日の総合首位に。0.061秒差の2番手に8号車トヨタがつけ、トップから0.161秒遅れの3番手にレベリオンが入る結果となった。7号車トヨタは総合4番手だ。
LMP2クラスでは山下健太のドライブで1分50秒457を記録したハイクラス・レーシングの33号車オレカ07・ギブソンがセッション序盤にトップに立つが、その後ニコラ・ラピエール駆るクール・レーシング(ラピエール/アントニオ・ボルガ/アレクサンドレ・コニー組)の42号車オレカ07が1分49秒754を叩き出してクラス首位を奪った。
これにユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07が1分50秒397で続き、ハイクラス・レーシングはグッドイヤータイヤユーザー最上位のクラス3番手でFP2を終えている。
LM-GTE Proは、FP1をノータイムで終えたAFコルセの71号車フェラーリ488 GTE Evo(ダビデ・リゴン/ミゲル・モリーナ組)がクラス首位に。タイムは2分00秒036で、2番手と3番手に続いたアストンマーティン・レーシングの97号車と95号車アストンマーティン・バンテージAMRまでが2分00秒台に入った。
GTE Amではデンプシー・プロトン・レーシングの77号車ポルシェ911 RSR(クリスチャン・リード/リカルド・ペーラ/マット・キャンベル組)が、クラス唯一の2分01秒台タイムとなる2分01秒935を記録。TFスポーツの90号車アストンマーティン・バンテージAMRとプロトン・コンペティションの78号車ポルシェ911 RSRが僅差で続きクラス2番手、3番手となっている。石川資章が率いるMRレーシングの70号車フェラーリ488 GTE Evoはクラス5番手で走行初日を終えた。
WEC第3戦上海は9日(土)、60分間で行われる3回目のフリープラクティスを9時50分(日本時間10時50分)から実施する。GTEクラス、LMPクラスの順で行われる公式予選の予定開始時刻は14時00分(日本時間15時00分)となっている。
■2019/2020年WEC第3戦上海 フリープラクティス2回目
Pos. No. Class Team Car Driver Tyre Time
1
6
LMP1
チームLNT
ジネッタG60-LT-P1・AER
C.ロバートソン
M.シンプソン
G.スミス
MI
1’48.127
2
8
LMP1
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタTS050ハイブリッド
S.ブエミ
中嶋一貴
B.ハートレー
MI
1’48.188
3
1
LMP1
レベリオン・レーシング
レベリオンR13・ギブソン
B.セナ
G.メネゼス
N.ナト
MI
1’48.288
4
7
LMP1
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタTS050ハイブリッド
M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス
MI
1’48.979
5
5
LMP1
チームLNT
ジネッタG60-LT-P1・AER
J.キング
B.ハンリー
E.オルジェフ
MI
1’49.678
6
42
LMP2
クール・レーシング
オレカ07・ギブソン
N.ラピエール
A.ボルガ
A.コニー
MI
1’49.754
7
22
LMP2
ユナイテッド・オートスポーツ
オレカ07・ギブソン
P.ハンソン
F.アルバカーキ
P.ディ・レスタ
MI
1’50.397
8
33
LMP2
ハイクラス・レーシング
オレカ07・ギブソン
M.パターソン
山下健太
A.フィヨルドバッハ
GY
1’50.457
9
37
LMP2
ジャッキー・チェン・DCレーシング
オレカ07・ギブソン
H-P.タン
G.オブリ
W.スティーブンス
GY
1’50.505
10
29
LMP2
レーシングチーム・ネーデルランド
オレカ07・ギブソン
F.バン・イアード
G.バン・デル・ガンデ
N.デ・フリース
MI
1’51.095
11
38
LMP2
イオタ
オレカ07・ギブソン
R.ゴンザレス
A.F.ダ・コスタ
A.デビッドソン
GY
1’51.133
12
36
LMP2
シグナテック・アルピーヌ・エルフ
アルピーヌA470・ギブソン
T.ローラン
A.ネグラオ
P.ラゲ
MI
1’52.059
13
47
LMP2
チェティラー・レーシング
ダラーラP217・ギブソン
R.ラコルテ
A.ベリッチ
G.セルナジョット
MI
1’53.023
14
71
LM-GTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
D.リゴン
M.モリーナ
MI
2’00.036
15
97
LM-GTE Pro
アストンマーティン・レーシング
アストンマーティン・バンテージAMR
A.リン
M.マルタン
MI
2’00.528
16
95
LM-GTE Pro
アストンマーティン・レーシング
アストンマーティン・バンテージAMR
M.ソーレンセン
N.ティーム
MI
2’00.822
17
92
LM-GTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR
M.クリステンセン
K.エストーレ
MI
2’01.064
18
77
LM-GTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR
C.リード
M.キャンベル
R.ペーラ
MI
2’01.935
19
91
LM-GTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR
G.ブルーニ
R.リエツ
MI
2’01.961
20
90
LM-GTE Am
TFスポーツ
アストンマーティン・バンテージAMR
S.ヨルック
C.イーストウッド
J.アダム
MI
2’02.026
21
78
LM-GTE Am
プロトン・コンペティション
ポルシェ911 RSR
L.プレッテ
P.プレッテ
V.アブリル
MI
2’02.082
22
88
LM-GTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR
T.プレイニング
W.バンバー
A.ネグロ
MI
2’02.537
23
70
LM-GTE Am
MRレーシング
フェラーリ488 GTE Evo
石川資章
O.ベレッタ
K.コッツォリーノ
MI
2’02.542
24
98
LM-GTE Am
アストンマーティン・レーシング
アストンマーティン・バンテージAMR
P.ダラ・ラナ
D.ターナー
R.ガン
MI
2’02.552
25
51
LM-GTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
J.カラド
A.ピエール・グイディ
MI
2’02.567
26
62
LM-GTE Am
レッドリバー・スポーツ
フェラーリ488 GTE Evo
B.グライムス
J.モウレム
C.ホーリングス
MI
2’02.655
27
83
LM-GTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
F.ペロード
E.コラール
N.ニールセン
MI
2’02.894
28
54
LM-GTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
T.フロー
F.カステラッチ
G.フィジケラ
MI
2’02.962
29
86
LM-GTE Am
ガルフ・レーシング
ポルシェ911 RSR
M.ウェインライト
A.ワトソン
B.バーカー
MI
2’03.087
30
56
LM-GTE Am
チーム・プロジェクト1
ポルシェ911 RSR
E.ペルフェッティ
D.ハイネマイヤー・ハンソン
M.カイローリ
MI
2’03.277
31
57
LM-GTE Am
チーム・プロジェクト1
ポルシェ911 RSR
B.キーティング
L.テン・ボーデ
J.ブリークモレン
MI
2’03.583
*リザルトは編集部集計