「部門間の連携強める」 ハウステンボス 坂口社長 一問一答

「イベントに左右されない固定ファンは必要」と語る坂口社長=佐世保市、ハウステンボス

 就任から半年を迎えたハウステンボス(HTB)の坂口克彦社長に、これまでの取り組みや今後の事業展開について聞いた。

 -就任後、力を入れていることは。
 社員との面談を重ねている。自分の業務が価値のある仕事だと気付かせることが大切だ。それが成果につながらないと意味がない。ユニ・チャームなどでの経験から、納得して取り組めば生産性は上がると確信している。

 -具体的な取り組みは。
 イベント企画や営業といった部署の横断的なチームをつくり、合同での視察などができる態勢づくりを進めている。部門間の連携を強め事業に生かす。マーケティング部門も力を入れ、HTBの認知度が低い中国・上海でも調査をする。引き続き株式上場への準備も進めている。

 -新年度の事業展開は。
 年明けから「スリラーシティ」のエリアを閉鎖し、大規模改装する。新たなアトラクションは、光を活用し、昼間や屋内でもイルミネーションが楽しめる仕掛けを考えている。アトラクションごとの追加料金を不要とした、10月からの「パスポート革命」ではお得感を演出したい。滞在時間を長くすることで、1回だった食事を2回してもらうなどの仕掛けを図る。

 -澤田秀雄会長とはやりとりをしているか。
 澤田会長は退任後、一度も来ていない。任せてもらっていると感じる。定期的に報告の場を設けてもらい、いいことも悪いことも伝えている。“天才”と同じことはできない。時間はかかるが、地ならしをして種をまき、水をかけているところだ。

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