諫早市多良見町の農家4戸でつくる「長崎県諫早アボカド会」は、伊木力みかんの耕作放棄地などを活用して生産するアボカドを「ジパング」と名付け、ブランド化に乗り出す。市場の99%は輸入品が占める中、大串一昭会長(55)は「国内での先駆者となれるよう仲間を増やしたい」。高価格が期待できる贈答用などの展開を視野に、当面は試験販売を続けながら生産規模の拡大を目指す。
伊木力みかん農家でもある4戸は、担い手不足による耕作放棄対策に、他の地域がアボカドを栽培していることに着目。2012年に平野秀敏さん(34)が研究を始め、16年に仲間らで同会を発足した。17年から市の「農業・農村活性化支援事業」を活用している。
現在の栽培面積は4戸計70アール。輸入品のハスに比べて耐寒性が強く、大きく味も良いとされる高級品種のフェルテやベーコンなど4種類を時期に応じて生産している。18年には福岡市の百貨店での試験販売で、輸入品の倍以上の価格だったにもかかわらず完売した。
同会は8日、市役所に宮本明雄市長を訪ねアボカドを贈った。しょうゆをかけた“刺し身”などに舌鼓を打った宮本市長は「コクがありクリーミー。口の中でとろけておいしい」と話した。
同会は19日午前10時から、長崎市浜町の浜屋百貨店正面玄関前で約50個を試験販売する。
命名「ジパング」ブランド化へ 諫早アボカド会 生産規模の拡大目指す
- Published
- 2019/11/09 10:38 (JST)
- Updated
- 2019/11/10 00:15 (JST)
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