スレた魚ほど威力を発揮するシリコンボディーの異色バイブレーション【シリテンバイブ(マドネスジャパン)】

シーバスフィッシングにおいて無くてはならないルアーといえば「バイブレーション」。その中でも人気の4つのルアーの使い方に注目!
今回ご紹介するのはシーバス用バイブレーションに革命をもたらしたシリコン素材のサイレントバイブレーション「シリテンバイブ」。達人たちのバイブの基本と応用をとくとご覧あれ!

解説して頂くのはフルタイムシーバスプロアングラー!

【Profile】
小沼正弥(おぬま・まさや)
愛車は藪こぎしすぎて擦り傷だらけと、人並み外れた濃厚シーバス血中濃度を誇る熱血職業釣り師。元アメフト部だけあり、勝負事には必ず勝つが身上で、あらゆる知識と経験を総動員し、不眠不休で挑む。

シリテンバイブ(マドネス)

基本サイズは53、大型ベイトには73以上が合う

バイブレーションは中空のプラスチックボディーが大半を占める。しかし、シリテンバイブはソフトなシリコンマテリアルで、中身が詰まったソリッドボディーを採用している点で、他のバイブレーションとは一線を画している。

ワームとプラスチックボディーの中間的存在のシリコンボディーは、ハマると根こそぎ級の爆発力がある。サイズも豊富で、53はオールマイティー、ベイトが大きくなる秋は73・80・93、33と43はマイクロベイトに対応。

●タイプ:シンキング●全長:33mm、43mm、53mm、73mm、80mm、93mm●自重:2.3g、4.5g、8.5g、17g、28g、28g●カラー:全9~34色●価格:1200~2050円

魚がスレている状況で投入したいバイブレーション

小沼「中空ボディーのバイブレーションは、フックやスプリットリングがボディーに当たると音が反射して騒がしいです。それを利用したりもしているわけですが、シリテンバイブはソリッドボディーなので、その音が出ません。無音ですから、スレている場所ほど強みを発揮します

先行者がいると通常のバイブレーションでは厳しいですが、そういう状況がシリテンの出しどきです

それからボディーが柔らかいので、まるでベイトのようなライブリーな動きも出るので、水がクリアで視覚に頼って捕食しているエリアほど強いです。逆に、濁りに強いのは鉄板バイブやプラスチックボディーのほうですね」

シリコン製ソリッドボディー

柔らかさがある、曲がる、波動が弱いボディー

ピッチが一定のプラスチックボディーとは違い、ソフトマテリアルのシリコンボディーは曲がるため、水切りが違う。プラスチックではできない喰わせの間がシリコンは勝手にできるのも強み。

曲がるフィン

ベイトに似たライブリーなアクションが出る

と腹のフィンが曲がるので、泳ぎが毎回変化する。同じ動きしかでないプラスチックボディーには出せない動きだ。ベイトライクなライブリーな動きが表現でき、波動も弱い。

豊富なカラー&サイズバリエーション

当たりカラーがはっきりしやすいシリコンボディー

ワームと同じで色を合わせないと反応が悪いため、カラーバリエが豊富。白濁系ではレッドヘッド、どクリアでは銀粉、アユ依存食には白系が効くそう。サイズバリエも豊富で、6サイズが揃う。

身が詰まっているソリッドボディーなので小サイズでも飛距離が出やすいのもシリテンならでは。

小沼「ソフトマテリアルなので強度の心配があるかもしれませんが、レーザーカット貫通ワイヤーでフックアイに強度を持たせているため、ランカーが掛かってもしっかりと手にできる強度があります

シリコンのメリットを生かし、波動は弱めで、ピッチも細かい。使い方は2パターンを推奨。

小沼「デイゲームなら着水と同時に巻いてくるだけですね。もう1つは3度底というもので、着底と同時に巻いてくる途中で3度底を取ります。40m投げたら5~6回巻いて止めて着底を繰り返し、3回底を取ると釣れることが多いです。スレているところほど3回目の着底で喰うことが多いです」

ピッチが細かいライブリーなバイブレーションを発生

バイブレーションはハイピッチでタイト。アクション中は微妙に形が変わり、それが喰わせの間を生み出すことにつながっている。ちなみに、フックサイズを落とすとよりピッチを細かく調整でき、巻き心地が軽く、水平姿勢で泳ぐそう。

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