ポストシーズンのヒーロー・ケンドリックに少なくとも3球団が興味

36歳のユーティリティ・プレイヤーというのは通常、フリーエージェント市場で苦戦するものだが、今年のポストシーズンで勝負強いバッティングを見せ、ナショナルズの球団史上初のワールドシリーズ制覇に大きく貢献したハウィー・ケンドリックは例外だ。直近3年間で打率.325という好成績を残しているケンドリックは、現時点で少なくとも3球団から興味を持たれているようだ。

ドジャースとの地区シリーズ第5戦で延長10回表に勝ち越しのグランドスラム、アストロズとのワールドシリーズ第7戦では7回表に逆転の2ランを放ったケンドリック。MLBネットワークのケン・ローゼンタールは、レッズがケンドリックの獲得に興味を持っていることを報じた。レッズは今オフ、正遊撃手のホゼ・イグレシアスがフリーエージェントとなっており、ヤンキースからフリーエージェントとなったディディ・グレゴリアスの獲得に興味を示している。また、二塁手を新たに獲得し、フレディ・ギャルビスを二塁から遊撃に移すことも検討しているようだ。なお、今季レッズではデレク・ディートリックが二塁で43試合、一塁で13試合、左翼で9試合、指名打者として2試合に先発出場したが、レッズはケンドリックを獲得した場合、この役割を任せるつもりであると見られている。

また、ジ・アスレチックのブリット・ギローリは、ケンドリックが現時点で多くの球団からの興味を得ており、そのなかにレイズとマーリンズが含まれていることを伝えている。ケンドリックは現在、アリゾナ州フェニックスに住んでいるものの、出身はフロリダ州ジャクソンビル。レイズとマーリンズは「地の利」を活かして獲得を狙おうというわけだ。健康面に不安を残し、なかなかフル出場できないシーズンが続いているケンドリックだが、レイズのようにア・リーグの球団へ移籍すれば指名打者としてコンスタントに出場できる可能性もある。ケンドリックは1~2年ほどの短期契約を望んでいると見られているが、技術と勝負強さを兼ね備えた好打のベテランは、新天地にどの球団を選ぶのだろうか。

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