エンゼルス・エプラーGM 先発投手2人の獲得を目指す方針を明言

日本時間11月12日、メジャーリーグのGM会議がスタートし、エンゼルスのビリー・エプラーGMは、特定の選手の名前には言及しなかったものの、今オフ中に2人の先発投手を獲得したい意向を明らかにした。オーナーのアート・モレノはペイロール増額の方針を明らかにしており、カリフォルニア出身のFA市場の目玉、ゲリット・コールの獲得に動く可能性もありそうだ。

エプラーは「現時点で私が言えるのは、とても広い視野で市場を眺めているということだ」と語り、特定の獲得候補についての言及を避けた。しかし、絶対的エースを必要としているチーム状況や、コールがカリフォルニア州出身であること、コールが西海岸でのプレイを希望していると伝えられていること、モレノが大型補強に積極的な姿勢を示してることなどから、エンゼルスをコール獲得の有力候補に挙げる声は多い。エプラーは、自軍の資金力について「補強しようと思えば積極的に動けるだけの能力はある」と語っている。

しかし、年俸3000万ドル以上の超大型契約が予想されるコールを獲得するだけでは、エンゼルスの補強は十分とは言えない。来季は5人の選手だけでおよそ1億1500万ドルを要し、アルバート・プーホルスの契約最終年となる2021年も3人だけで8850万ドルの契約が確定している。そんな状況のなかでコールを獲得してしまえば、全く身動きが取れなくなってしまう可能性が高く、コール、マイク・トラウト、大谷翔平というスター選手を擁しながら優勝争いとは無縁という状況を招きかねない。

よって、コールよりも安価なザック・ウィーラー、マディソン・バムガーナー、柳賢振(リュ・ヒョンジン)、ジェイク・オドリッジといった投手のなかから複数の投手を獲得するほうが、エンゼルスのチーム状況にフィットすると言えるだろう。エプラーの発言通りにこのなかから2人の投手を獲得できれば、先発ローテーションの質は格段にアップする。なお、MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシは、エンゼルスがウィーラー獲得に興味を示していることを伝えている。

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