創業400年の「きもの京林」やリサイクルショップを運営する七豊物産が破産開始

 (株)七豊物産(TSR企業コード:292142382、法人番号:1010501017796、台東区東上野1-13-7、設立1982(昭和57)年10月、資本金2000万円、向井信介社長)は11月12日、東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には武井洋一弁護士(明哲綜合法律事務所、中央区日本橋茅場町3-12-2、電話03-3527-2121)が選任された。
 負債総額は約7億円。申請時点では債権者数は607名で、このうち、金融機関6行に対して6406万円と一般個人約350名(労働債権を除く)が含まれる。

 呉服店「きもの京林」のほか、ブランド品や宝石、時計、切手などの買取リサイクル店の経営を手掛けていた。「きもの京林」は1598年(慶長3年)創業の老舗として知られ、群馬県、都内、長野県などで店舗を展開。近年はリサイクルショップ「シロクマの買い取り屋さん」や買取店「ゴールドフォンテン」を関東などで約30店舗展開し、ピーク時の2011年9月期には売上高30億255万円をあげていた。
 その後、和装の需要低迷やリサイクルショップの競争激化、インターネットを通じた個人間の取引が急速に浸透したことなどから業績不振に陥り、2014年9月期は売上高18億3476万円まで落ち込み、赤字計上から債務超過が拡大していた。
 利益率の低いチケットの販売抑制や不採算店の閉鎖を進めたが、業況は改善せず、資金繰りが限界に達し、今回の措置となった。  なお、(有)高崎中央有料駐車場(TSR企業コード:132309688、法人番号:8070002010743、群馬県高崎市元紺屋町6、設立1964(昭和39)年1月8日、資本金300万円、向井敬介社長)と(株)草木染オーガニック研究所(TSR企業コード:024897426、法人番号:7010501041213、台東区東上野1-13-7、設立2017(平成29)年6月13日、資本金50万円、向井信介社長)も、それぞれ七豊物産に連鎖した。

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