ムロツヨシがトランスジェンダー役。“父、女として”究極の二重生活を描く

NHK総合で2020年3月21日放送のドラマ「総務部長はトランスジェンダー」(午後9:00)で、俳優のムロツヨシが主演を務めることが分かった。岡部鈴氏が自身の体験をつづった「総務部長はトランスジェンダー 父として、女として」をドラマ化するもので、40代半ばで女性になりたいと思ったトランスジェンダーの主人公・三浦安雄を演じるムロは「物語はユーモラスであります。ユーモラスのなかに生きる、いやユーモラスにするために、根の部分を考える毎日です。皆さんの期待を超えるドラマをお見せすることを約束します」と見応えのある作品にすることを誓っている。

同作は40代半ばで女性になりたいと思った、ある総務部長の波瀾(はらん)万丈の物語。家を出たあとトランクルームで着替えとメークを済ませ、会社では女性として働く。“父として、女として”、究極の二重生活を描く。食品会社の総務部長・安雄は、会社の送迎会で女装姿になり、今までにない解放感を味わう。最初はこっそり女装やメークを試していたが、女性になりたいという気持ちが高まる。メンタルクリニックで「性別違和」と診断され、妻のカオリに思い切って告白するが、混乱したカオリは全否定。女装道具を捨てるよう命じられた安雄は、近所のトランクルームに運び込む。ある日、会社での女性軽視のやり方に憤慨した安雄は、“自分はトランスジェンダーである”ことを一斉メールで通知。トランクルームで女装し、“女性として”働く生活が始まる。

ムロは「毎日、女装してます。父であり夫であり、でも女性として生きたい総務部長として、いま毎日生きております。いろんな多くの性を考えます。性別は? 人間性は? 個性は? 性格は? 素性は?」と悩みながら役柄に向き合っていることを告白。「女装、女性を装いながら、1人の男性がぶつかり、決断、行動をした結果、そんな女性のユーモラスな話をお届けします。こんなホームドラマはいかがですか?」と訴えている。

ほか、ドラマには鈴木紗理奈、三宅弘城、中村中、中村育二、平泉成、松金よね子らも出演。語りを伊藤沙莉が担当する。

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