「稲佐山スロープカー」公開 自然との調和重視 黒基調、内装は森イメージ

駅舎に搬入されたスロープカーの車両=長崎市、稲佐山公園

 長崎市が2020年2月開業を目指している「稲佐山スロープカー」の車両が稲佐山中腹の稲佐山公園(稲佐町)にある駅舎に搬入され、市は14日、車両を報道陣に公開した。
 スロープカーは約8分で同公園と山頂を結ぶ。2両編成で80人乗り。車両1台の大きさは高さ2.2メートル、長さ6.3メートル、幅2.5メートル。総工費は約20億4千万円。
 デザインは世界的デザイナー奥山清行氏が代表を務める会社が手掛けた。外観は自然との調和を重視して黒を基調とし、稲佐山の木々が映り込むように鏡面塗装を施した。内装も森をイメージして樹木形の支柱を設置した。
 料金は大人往復500円(片道300円)、中高生往復370円(片道220円)、小学生と幼児往復250円(片道150円)。運行時間は午前9時~午後10時。
 市土木建設課の川原直樹課長は「昼は東シナ海が、夜は長崎の夜景が見える。ロープウエーと違った景色を楽しんでほしい」と話した。
 市はスロープカー開業に伴い、土日祝日などに運行していた中腹と山頂を結ぶ無料シャトルバスを廃止する方針。

車両内部。支柱は森の樹木をイメージした形=長崎市、稲佐山公園

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