「追い風」発言で長崎県の対応に抗議 石木ダム反対派団体

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、県河川課長が「災害は追い風」という趣旨の発言をしたことに抗議し、中村法道知事に謝罪を求め県に文書での回答を求めていた反対派団体の代表者らが15日、県庁を訪れた。県側は「文書より口頭が丁寧」として文書での回答を拒み、反対派が反発。県は1週間以内に文書で回答することにした。
 河川課長は10月、同町内であった推進派議員らの意見交換会で発言し、今月5日に「不適切だった」として撤回した。反対派は11日、中村知事が謝罪会見を開きダムありきの姿勢を改めることなどを求め、15日に文書での回答を求めていた。
 反対派が口頭での回答は不誠実だとして約1時間にわたり抗議し、県側は文書で回答すると対応を変更。その上で、口頭で発言した課長が既におわびしたと説明したが知事の謝罪については明言しなかった。

© 株式会社長崎新聞社