映画やドラマに限らず、今ではハロウィンの仮装でも定番となるほど市民権を得て、様々なジャンルで大人気の“ゾンビ”。そのゾンビを生み出したと言っても過言ではない“モダン・ゾンビの祖”と称されるジョージ・A・ロメロ監督が手掛けた、ホラー映画の金字塔『ゾンビ』は、日本で公開されて今年で40周年。
それを記念し劇場公開に向けて始動したクラウドファンディングは驚異の達成率211％を記録し、先日、主演俳優であるケン・フォリーとゲイラン・ロスの来日も発表され、二人が登壇予定の公開前夜のプレミア上映の一般チケットは発売開始から1時間も経たずして完売となった。40年前に公開され、その後、配信はおろか、ソフト化さえされていない「日本初公開復元版」を待ちわびるファンたちの熱は、11/29公開に向けて一気に加速中だ。
そんな中、ゾンビ好きの著名人からのコメントが到着。11/29からの公開後も、クラウドファンディングのリターン用以外のソフト化・配信は予定されておらず、劇場でしか見ることのできない本作の公開を後押しすべく、アツいコメントが出そろった。
40 年前、突如として日本を襲った映画「ゾンビ」。 当時僕は産まれていない。あの衝撃をみんなと共有したかった。 しかし、幻の「日本初公開版」が再上陸!こんな嬉しい事はない。 そう!これが「ゾンビ」なんだと原点に戻った。 今なお、ゾンビ愛溢れる人が世界中にいるのも、生みの親ジョージ・A・ロメロがいたからだ。 彼こそが生ける屍。
磯村勇斗(俳優）
どんなにつらくてもあきらめるな、生きろ! 生き抜いて見せろ!!と教える人生の教科書映画「ゾンビ」 中でもこのバージョンはシンプルでストレートにそのメッセージをビシッ!と伝えてくれて大好き。 音楽も最強!僕は今でもよくライブ直前にゴブリンのゾンビを聴きます。闘争心に火がつく。
大槻ケンヂ(ロックミュージシャン)
ロメロをまだ知らない 15 歳の僕は、 ダリオ・アルジェント作品としての「ゾンビ」を観た。 死ぬほどの衝撃を受けて以来、TV でビデオで LD で劇場で DVD で BD で、 数え切れない程のヴァージョンの「ゾンビ」を観た。 でも、僕の人生を変えた「ゾンビ」は、“日本初公開版”なのだ。 ああ、やっとあの“初恋の「ゾンビ」”に再び逢える。40 年間、生ける屍だった僕は、これで生還出来る。
小島秀夫(ゲームクリエイター)
40 年前のあの日、小学校の教室で、 昨日観たとある映画の衝撃を鼻息荒く語っていたスズキくんの気持ち、 ようやく追体験できるよ......!
ライムスター宇多丸(ラッパー/ラジオパーソナリティ)
2017 年 7 月。「カメラを止めるな!」の編集中にジョージ・A・ロメロ監督の訃報を聞いた。 なんだか背筋が伸びたことを覚えている。 「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」で”ゾンビ映画の定義”を示したロメロ監督は、 本作「ゾンビ」でそれを確固たるものにした。 この映画がなければ、今の僕はない。ありがとう、ゾンビマスター。
上田慎一郎(映画監督)
ホラー、アクション、コメディ 3つの要素で楽しめる作品です! 人間の汚い部分も感じてしまうゾンビ映画で不思議な感覚に引き込まれました。 超グロテスクな映像や CG もなくその分、特に感じられる俳優たちの演技力と 70 年代を感じる明るい音楽が最高にマッチしていました。
ぺえ(タレント)
デジタル修復が当たり前となった現在に、あえて「戻す」という作業に挑んだ結果、 まっさらな新作が生まれるという映画の奇跡。 それは『ゾンビ』という強靭な素材だからこそ成し得たのだ。 残酷カットでストップモーションになる度に、映画とは何かと考えさせられ、40 年の時を思う。 こんな映画体験は初めてだった。
松江哲明(ドキュメンタリー監督)
小学 3 年生のとき、東京 12 チャンネルで放送された『ゾンビ』を友だちと見た。 たちまち大好きになってみんなして「ゾ〜ン〜ビ〜」と、ゾンビのマネをして遊んだ。 あれから多くのフォロワー作品を観てきたけど、 やっぱりこの『ゾンビ』がビッグバンにして、 誰も超えられない「ベスト・オブ・ゾンビ」ではなかろうか。
樋口毅宏 (作家)
