先発補強目指すエンゼルス コールとウィーラーを獲得できるか

エンゼルスは、今オフのフリーエージェント市場における最大の目玉選手、ゲリット・コールの争奪戦を制する大本命に挙げられている。また、複数の先発投手の獲得を狙うエンゼルスは、ザック・ウィーラーの獲得を狙っていることも報じられている。エンゼルスはトップクラスの先発投手2人をチームに加えることができるのだろうか。

先発投手の補強が今オフの最大の課題となっているエンゼルスは、オーナーのアート・モレノが必要な補強には投資を惜しまない姿勢を明確にしている。ビリー・エプラーGMも「補強が必要であるならば、積極的に補強をするだけの能力があると思う」と語っており、資金面での問題はないと見られる。

トップクラスの先発投手2人の獲得の実現に向け、最大の障壁となるのはコールの代理人を務めるスコット・ボラスの存在だろう。ボラスは辛抱強い契約交渉により好条件のオファーを引き出す手法で知られており、昨オフのブライス・ハーパーは3月に入るまでフィリーズとの契約が決まらなかった。今オフのコールも同じような展開となる可能性があり、ある程度早い段階で来季の戦力構成を固めてしまいたいチームからは敬遠されることになるかもしれない。

また、MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシは、エンゼルスがパドレス、ホワイトソックス、ツインズとともに、ウィーラー争奪戦の先頭を走っている4チームのうちの1つであると報じている。ウィーラーは、代理人をボラスが務めていない大物フリーエージェント選手の1人であり、ボラスの顧客であるコールやスティーブン・ストラスバーグよりも早い段階で契約が決まる可能性が高い。よって、エンゼルスはまず、ウィーラーとの契約交渉を優先することになるだろう。

モロシによると、ウィーラーの契約は5年1億ドルくらいの規模が予想されており、エンゼルスにはコールとウィーラーの両獲りを実現するだけの資金力はあると見られる。まずは、優秀な先発投手(ウィーラー)を1人確保し、そのあとで「ボラス物件(コールないしストラスバーグ)」の獲得への動きを本格化させることになるのではないだろうか。

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