特別展「王権の地、桜井」開催中

 ヤマト王権の中心地から出土した遺物などを通して、古代の桜井について知ってもらおうという特別展が、いま、桜井市立埋蔵文化財センターで開かれています。

 「王権の地、桜井」と題された特別展では、市内の遺跡や古墳から出土した遺物など260点あまりが展示されています。

邪馬台国の有力な候補地、纒向遺跡を中心とした地域では3世紀から4世紀の掘立柱の建物跡や、最も古いタイプの前方後円墳が見つかっていて、桜井がヤマト王権成立の地であると考えられています。

その後、歴代天皇が宮を作ったとも伝えられ、脇本遺跡の発掘調査では5世紀代の掘立柱建物や壕状の遺構が見つかり、雄略天皇の「泊瀬朝倉宮」に迫る発見として注目されています。この他、桜井茶臼山古墳の出土品である鏡のかけらは、特別展を共同開催している県立橿原考古学研究所附属博物館から里帰りしたもので、間近で見られる貴重な機会となっています。特別展「王権の地、桜井」は12月8日まで開かれています。

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