川崎・新百合ケ丘駅に「ピアノ愛好家」が参集 「ステーションピアノ」に注目集まる

コンコースに設置されたピアノで演奏を披露する女性=川崎市麻生区の小田急線新百合ケ丘駅

 小田急線新百合ケ丘駅(川崎市麻生区)のコンコース内に設置された「ステーションピアノ」が注目を集めている。ツイッターなどで情報が拡散し、子どもから大人まで「ピアノ愛好家」が楽譜を手に参集。自慢の一曲を飛び込みで披露し、聴衆からは拍手が沸き起こっている。

 ステーションピアノは、芸術のまち・新百合ケ丘の認知度アップなどを目指して、市や小田急電鉄、同区の昭和音楽大学などが設置した。12月25日までの試験導入で、市民から提供された1台を活用。誰でも自由に弾くことができる。来年1月7日から3月15日までは、同駅直結の商業施設・小田急マルシェ新百合ケ丘2階に場所を移す。

 市によると、商業施設などでのピアノの設置例はあったものの、駅のコンコースに置くのは市内では初めて。市は今後、区民や駅利用者に対するアンケートなどを通じて設置場所を含めて常設の可否について検討していく。

 横浜市から訪れ、鍵盤に向かった女性は「ツイッターでピアノのことを知った。(聴衆の中でも)意外と音が響きますね」と笑顔。通り掛かった区内に住む女性(83)は「何曲も聴き入ってしまった。街の付加価値にもなるし大歓迎です」と話していた。

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