ジョン・シムが香港ロケを振り返る!サスペンスの本場・イギリスの話題作「ホワイト・ドラゴン」

ジョン・シムが香港ロケを振り返る!サスペンスの本場・イギリスの話題作「ホワイト・ドラゴン」

サスペンスの本場・イギリスで話題を呼んだ最新ドラマ「ホワイト・ドラゴン」。政治的な混乱の続く香港で、思いがけず陰謀に巻き込まれるロンドン在住の大学教授・ジョナ役を、英国テレビ界の人気ベテラン俳優、ジョン・シムが演じている。

ごく平凡な人間が異常な状況に置かれた時、どのように行動するのかが描かれるんだ

── まずは、本作の基本的な設定から教えていただけますか?

「僕が演じるジョナの妻・メーガンが香港で死亡し、彼は飛行機恐怖症を克服して現地へ向かうのだけど、そこで彼は妻の死をめぐる謎を解き明かさねばならなくなる。これが非常に困難なんだ。何しろ初めて訪れた見知らぬ土地で1人ぼっちだし、周りには陰謀やうそが張り巡らされているからね。そのうえ、彼は妻の驚くべき秘密を知って呆然とするんだ」

── その秘密を知ったジョナの反応はどうだったのでしょうか?

「それはもう頭にくるし、混乱していてもたってもいられなくなる。メーガンへの愛情に迷いが生じるよね、天地がひっくり返ったような状況だから。それまでの2人の信頼関係が、うそで成り立っていたことになるし。彼の人生は激変してしまうのさ」

── そこから物語はどのように展開するのでしょうか?

「彼は深く傷つき、未知の大都会で途方に暮れる。この状況を打破するためには、ジョナ自身が強くならなくてはいけない。そこで彼は、本人が思いもよらないほどの回復力を発揮する。というのも、彼は不正を目の前に突き付けられ、肉体的にも精神的にもひどい目に遭ってしまう。それに立ち向かう力が必要になるんだ。こういう魅力的なキャラクターを演じるのは本当に楽しいよ」

── そうすると、彼が視聴者の導き手になるわけですね?

「その通りだね。ジョナは何も知らないまま香港へやって来て、孤立無援の状態で数々のうそから真実をたぐり寄せようとする。視聴者はそんな彼と一緒になって、だんだんと状況を理解していくんだ」

── エミリア・フォックスが演じているサリーとの関係は?

「はじめのうち、ジョナは彼女のことを信頼できる女性だと思っている。彼女は香港のイギリス領事館で働いていて、何かと世話をしてくれるんだ。つまり、ジョナが現地で頼りにできる唯一の人間さ。ところが、だんだんと一筋縄ではいかない面が垣間見えてくる。登場人物たちの関係も複雑に入り組んでいるんだ」

── 本作にひかれた理由は?

「ジョナはとても好奇心の強い人物なのだけど、その彼の身に次は何が起こるのか、視聴者は目が離せなくなる。僕の好きなタイプの脚本だね。ごく平凡な人間が異常な状況に置かれた時、どのように行動するのかが描かれるんだ」

── 香港での撮影はどうでした?

「とても素晴らしかった。この街で撮影できたことは、またとないチャンスだったと思う。気温は本当に高かったけれどね。今まで見たこともないような大都会さ。これまで訪れたどこの場所とも全く違う。文化は非常に独特だし、街中が超高層ビルであふれている。何しろロンドンよりも狭い空間に、ロンドンよりも大勢の人間がひしめき合っているんだから。それでいて、人々はとても親切だ。驚くべき経験の連続だったよ」

── それでは、これから見る視聴者へメッセージをお願いします。

「これはすごく面白い物語だ。願わくば、視聴者の皆さんがジョナと一緒になって、この先の見えない旅路にのめり込んで、好奇心を刺激するエキサイティングな時間を楽しんでくれたらうれしいね」

【プロフィール】


ジョン・シム John Simm
1970年7月10日生まれ。英ウェスト・ヨークシャー州出身。ミュージシャンから俳優へ転向。「ステート・オブ・プレイ~陰謀の構図~」(2003年)や、賞レースを席巻した「時空刑事1973 ライフ・オン・マーズ」(06~07年)などのドラマに主演し人気を博す。

【番組情報】


「ホワイト・ドラゴン」
AXNミステリー
12月14日 午後4:00~深夜0:15(字幕・全8話 ※一挙放送)

ロンドンの大学教授ジョナは、妻の訃報を知らされ一路香港へ。妻の夫を名乗る現地男性と遭遇した彼は、妻の隠された秘密を知る。やがて忍び寄る陰謀の影。妻は本当に事故死だったのか、それとも他殺か? 香港映画の名優アンソニー・ウォンが共演。

文/なかざわひでゆき

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