山口の街並みを約300人の大行列が練り歩く 晩秋の風物詩「山口天神祭」 11月23日

▲先頭を歩く「備立行列」

 山口の晩秋を彩る「山口天神祭」が11月23日(土・祝)、古熊神社(山口市古熊1)など山口市中心街で開催される。古来よりの例祭や御神幸行列を今に伝える伝統行事で、約300人の歴史行列が街を練り歩く。社殿は昨年、遷座400年の節目を迎えた。

 午後1時、御網代車(天神さまの御神霊)行列が古熊神社を出発。同時刻、備立行列と、大拝司、小拝司、御先乗、花神子などの神役が八坂神社を出発する。なお、花神子車につきそい道中で可憐な舞を奉納する稚児舞の装束は、今回約40年ぶりに新調された。

 1時20分に札の辻(大市)で両行列が合流。長持ちと、呼び物の一つであるお稚児さんを乗せた宝恵籠行列もここから加わり、「イ~サ、ヨイシ~」「ヨイトマカナ~」(いさぎよい素直な心でお出迎えしよう)のかけ声とともに、街を練り歩く。

▲稚児舞の披露

 一行は、大市~中市~米屋町~道場門前~西門前~黄金町~駅通りを経て、3時に御旅所(天神通り)に到着。長持ち奉納と祭典が執り行われた後、3時半に再び出発し、4時に古熊神社神殿に帰着する。その際、重量500キロの御網代車が50段の石段を一気に駆け上がる様は圧巻だ。行事終了後には、感謝の気持ちと参拝者への「お福わけ」として、もちまきも実施される。

 「令和の御代替りを祝い、皇室の弥栄、そして山口の町の安寧を祈る天神祭を、本年も盛大に執り行いたく思う」と真庭宗雄宮司。詳細は、同神社ウェブサイトの山口天神祭紹介ページ(https://www.furukumajinja.com/tenjinmatsuri)参照のこと。

【神役関係者】大拝司=安元重実(山口市嘉川)▽小拝司=蔵増卓朗(山口市下市)▽御先乗=森重昊之(山口市吉敷佐畑)▽花神子=安達恵梨花(山口市湯田温泉)▽神酒官女=田彩花(山口市宮野上)▽菊官女=重田和奏(山口市宮野上)(敬称略)

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