楽天浅村、5億円でサイン 東京五輪へ意欲十分「世界一に貢献したい」

契約更改を行った楽天・浅村栄斗【写真:高橋昌江】

2億9000万円アップの年俸5億円でサイン「とても疲れた1年でした」

 楽天の浅村栄斗内野手が22日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉を行った。昨オフに西武からFAで加入した際、4年総額20億程度の契約を結んでおり、来季2年目は2億9000万アップの年俸5億円でサインした。「第2回 WBSC プレミア12」で世界一を経験し、来年の東京五輪へ意欲を高めた。

 楽天に移籍して初めて過ごしたシーズンを「今までにない内容の濃い、とても疲れた1年でした」と振り返った。チームで唯一の全試合に出場し、自己最多の33本塁打を放った。2013年に一塁手で選出されて以来となるゴールデングラブ賞を二塁手で受賞。11月には侍ジャパンの一員としてプレミア12に出場し、決勝ではダメ押しのタイムリーを放つなど、25打数9安打6打点で初優勝に貢献した。

「(球団からは)『FAできてくれて、休むことなく全試合、頑張って出てもらってありがとう。打線の軸が1本、どっしりできた』と言ってもらいました。必要としてもらっているんだなと改めて思い、嬉しかったですね」

 そう言ってほおを緩めたが、「満足はしていない」ときっぱり。打率.263だったことを挙げ、「そこが1番、自分の中では引っかかっているところ」と反省を口にした。162個の三振も気にかける。打率を上げ、三振を減らすためにも今回のプレミア12の経験を無駄にしない。国際大会でボールの見極めや1球で仕留めることの重要さを改めて痛感したという。

「自分だけでなく、妻のためにもしっかり頑張りたい」

 来季は楽天で迎える2年目。目標は「優勝」と「世界一」の2つを掲げる。

「1番大事なのは2020年のシーズンをしっかり戦って優勝すること。オリンピックもあるので、そこで選んでいただけるように頑張って世界一に貢献したいと思います。シーズンと違ったプレッシャーや重みがある中で試合ができるのは選手としてはありがたいこと。(プレミア12が)終わってみて、オリンピックに覚悟を持ってやってみたいなという気持ちは出ました」

 18日にはフリーアナウンサーの淡輪ゆきさんとの結婚を発表した。「いい時も悪い時も変わりなく、ずっとそばで支え続けてくれた。夫として、初めてのシーズン。自分だけでなく、妻のためにもしっかり頑張りたいなと思います」と決意表明。楽天のため、そして日本のために2020年も力を発揮する。(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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