サウジアラビア・ディルイーヤで開催されているABBフォーミュラE選手権。23日に第2戦が行われ、アレクサンダー・シムズがポール・トゥ・ウインでフォーミュラE初優勝を遂げた。2位にはマキシミリアン・ギュンターが入り、BMW i アンドレッティ・モータースポーツがワン・ツー・フィニッシュを達成した。
ニッサン・e.ダムス勢は、2番手スタートのセバスチャン・ブエミが接触で後退。オリバー・ローランドは後方から追い上げを見せ6位でレースを終えた。
ダブルヘッダーで開催されるフォーミュラEディルイーヤ戦。第2戦のポールポジションを決めるスーパーポールに進出したのは、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチーター)、セバスチャン・ブエミ、アレクサンダー・シムズ、ルーカス・ディ・グラッシ(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)、ジェローム・ダンブロシオ(マヒンドラ・レーシング)、ミッチ・エバンス(パナソニック・ジャガー・レーシング)の6人。
前日ポールのシムズは第2戦でもスーパーラップを披露。ターン17でバランスを崩すも、すぐに立て直しトップタイムとなる1分11秒476をマーク。
5番目にアタックしたブエミもシムズに迫ったが届かず2番手。セクター1ではシムズを上回る速さを見せたダ・コスタはバランスを崩してアタック失敗で6番手となり、シムズが昨シーズンから3戦連続でポールポジションを獲得した。
決勝スタート直前、ダミーグリッドからグリッドに移動する際にダンブロシオがストップ。ピットへと戻されることに。
レースがスタートするとシムズが先頭でシケインへと進入。上位陣に変動はなく、ブエミ、ディ・グラッシ、ダ・コスタと続いていく。
6周目にダ・コスタがディ・グラッシを交わし3番手に。7周目にまずはシムズがトップをキープしながらアクティベーションゾーンへ。開幕戦を制したサム・バード(エンビジョン・ヴァージン・レーシング)もエバンスを交わし5番手に浮上する。
9周目、シケインでダ・コスタがブエミに追突。2番手を走行していたブエミはスピンを喫し、14番手まで落ちてしまう。
シムズは約3秒のリードを築きアタックモードを終え、トップを快走。2番手のダ・コスタは13周目にアタックモードに突入。ポジションをディ・グラッシに奪われるも、すぐに抜き返しトップのシムズを追いかける。
しかし、この2台の後ろでバードとエバンスが接触。バードはウェーレインにも追突されストップ。セーフティカーが導入される。
17周目、残り約21分でレースは再開を迎える。ここでシムズ、ディ・グラッなど多くのドライバーがアタックモードに入る。
2番手のダ・コスタは入らず、3番手のギュンターは次の周に4番手に落ちながらアクティベーションゾーンを通過していく。
ダ・コスタには、このタイミングでブエミとの接触に対し、ドライブスルーのペナルティが科せられトップ争いから後退。
4番手のバンドーンは19周目にアタックモードに突入するも、その直前にフラインスが単独スピンでクラッシュを喫し、再びセーフティカーが入る。
残り15分を切って、トップはシムズ。ディ・グラッシ、ギュンター、ストフェル・バンドーン(メルセデス・ベンツEQ・フォーミュラEチーム)、エドアルド・モルタラ(ベンチュリ・フォーミュラEチーム)というオーダーに。
21周目、残り10分でリスタート。しかし、まだ撤去作業が終わっておらず時速50キロのフルコースイエローとなる。
グリーンフラッグで再開すると、2番手のディ・グラッシは2台に交わされながらアクティベーションゾーンを通過しアタックモード使用義務を消化。翌周のストレートでまずはバンドーンを捉え3番手に上がるも、ギュンターを交わすことはできずアタックモードが終わってしまった。
シムズはトップをキープするも、2度目のアクティベーションゾーンを通過のタイミングがセーフティカー中なのか審議対象に。
29周目に45分が経過し、30周目がラストラップに。各車のバッテリー残量もギリギリな状態に。
シムズはトップでチェッカーを受け、フォーミュラE初優勝。ギュンターも残量1パーセントを切りながら初表彰台となる2位に入り、BMWがワン・ツー・フィニッシュを達成。3位にディ・グラッシが入った。
次戦は、1月18日にチリ・サンティアゴで第3戦が行われる。