米海軍横須賀基地の子どもたちに日本文化に親しんでもらう着物の着付けチャリティーイベントが24日、横須賀市総合福祉会館(同市本町)で開かれた。約60人の子どもが髪を結ってもらったり、着物を着せてもらったりして和装を楽しんだ。参加費は主に台風15、19号や東日本大震災の被災地支援に充てられる。
東日本大震災の発生後、被災者を支援しようと同基地の軍人家族らが、ボランティア団体「ヘルピングハンズ」を設立した。現在も被災地への物資提供や交流を続けている。
着付けイベントは、この活動への感謝の思いを込め、横浜市金沢区在住の美容師、兼俵伸枝さん(82)が企画し、2011年から年1~2回開催している。若い頃に基地内で働いた経験もある兼俵さんは、「子どもたちの笑顔がうれしい。毎回楽しみにしてくれている方もいる。いまでは私のライフワークになっている」と話している。
この日は兼俵さんと仲間のボランティア約20人が手分けして、子どもの髪をまとめたり、羽織や袴(はかま)、振り袖を着させたり、写真を撮影したりした。
着物を着た子どもは家族に「とてもかわいい」などと声を掛けられ、笑顔を振りまいていた。小学1年のナイラ・フーカンさん(7)は「ちょっとだけ暑かったけど、ハッピーだった」と喜んでいた。