高カカオチョコ人気などで好調 ココアパウダー輸入

袋に入ったココアパウダーを検査する横浜税関職員=横浜港(横浜税関提供)

 温かいココア飲料やチョコレートの原料となるココアパウダーの輸入が横浜港で好調だ。横浜税関によると、2018年の輸入量は7512トンに上り、27年連続で全国1位を記録。横浜港は数量、金額とも全国の4割を占める輸入港となっている。健康ブームやカカオ成分の高いチョコレートの人気を受け、今後も堅調に推移するとみている。

 横浜税関によると、横浜港のシェアが高い理由は、ココアパウダーの保管に適した定温倉庫が多く、物流拠点となっていることや、県内などにある製菓工場への輸送が便利なことから選ばれているという。

 カカオ豆は、中南米や西アフリカ、東南アジアの赤道に近い「カカオベルト」で栽培されている。横浜港ではカカオ豆を粉末状に加工する大手の工場があるマレーシアやオランダなどから多く輸入されている。

 今年は国内で販売されて100年を迎え、幅広い世代に親しまれているココア。近年は健康に良いという研究報告があることや、シニア層を中心に高カカオチョコレートの消費が好調なことから国内での需要は引き続き好調という。横浜税関の担当者は「ココアパウダーの輸入は横ばいか、増加傾向で推移していくだろう」とみている。

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