安田顕、右腕を失いながらも“自分にしか作れない焼き物”を追求する焼き物職人を熱演

安田顕、右腕を失いながらも“自分にしか作れない焼き物”を追求する焼き物職人を熱演

NHK BSプレミアムでは、スペシャルドラマとして11月27日に愛知発地域ドラマ「黄色い煉瓦~フランク・ロイド・ライトを騙した男~」を放送します。この作品は、帝国ホテルを飾った黄色い煉瓦(れんが)の製造に関わった職人たちの実話に基づき、ドキュメンタリータッチで描かれる物語です。1人の女性ライターが“建築陶器の町”愛知・常滑を訪れて、詐欺師と呼ばれる伝説の職人の真実を探っていきます。

放送に先立って試写会と記者会見が行われ、安田顕さん、小林豊さん、平田満さんが登壇。作品への思いや撮影中のエピソードなどを話していただきました。

主人公・久田吉之助役の安田さんは「常滑での撮影の時、久田吉之助さんのご親戚の女性がいらして、愛知のお酒とトンボ型の文鎮のような物をいただきまして、ありがたかったです」と、実話ならではのすてきな話を交えつつ、「見ていただいてなんぼでございますので、ぜひ宣伝をよろしくお願いいたします!」と、報道陣に作品をしっかりとアピール。

吉之助の工場で働く、常滑の焼き物職人・伊奈長太郎を演じる小林さんは「僕はBOYS AND MENとして愛知県で活動していますので、思い入れの強い作品になりました。すごく暑い時期に撮影しまして、作品の中で熱意を込めて撮るシーンとかは自然と汗があふれ出たり。“生きざま”をありのままに描けたのではないかと思います。人間の生きる強さを、映像や作品を通して学ばせていただきました。見ていただく方に、その強さを届けられたらと思います」と、まぶしいほどのキラキラした笑顔で力強く作品への思いを語ってくれました。

一方、有田焼の技術で黄色い煉瓦の製造に挑んだ、有田焼の職人・寺内信一に扮(ふん)する平田さんは「僕も愛知県出身ですが、出演なさっていた渡辺哲さんが常滑出身なので本来なら(この場にいるのは渡辺さんが)一番ふさわしいと思うんですけど」と恐縮しつつ、「常滑には初めて行きました。こんな過酷な場所で職人さんは働いていたんだ、とあらためて感じたと同時に、そこで撮影をした安田さんやスタッフさんには頭が下がる思いです」と、感心していました。ご自身も複雑な役どころであるにもかかわらず、自分のことを差し置いて相手をいたわる平田さんの腰の低さには感動を覚えました!

また、安田さんは、職人さんが話してくれたあるエピソードを披露。実際に職人さんが煉瓦を作っている場所での撮影だったけれども、実は最初にスタッフが交渉に行った時には断られたそうで、理由は「仕事をしているんだから」とのこと。しかし、「『常滑のためです』と言われたら断るわけにはいかないよ」と受け入れてくれたそうです。地元愛を感じますね。

撮影は建物の2階で行われ、職人さんは1階でお仕事をされていたそうですが、「1階で(撮影の)声だけ聞いていたけど、役者さんも大変だね。引き受けて良かったよ、一つよろしく頼むね」と声を掛けてくださったそうです。それを受けて安田さんは、「演じ方をこだわったりするけれど、そういうことじゃないんだな、と思いました。この町に住む方々や職人さんの思いにかなうものはないわけで。そういったものを抱えながら、一つ一つ皆さんの指示に従いながら撮影をしていきました」と、影響を受けながら撮影に臨んだようです。こうしてお互いに思いやる気持ちが、作品をより良いものに仕上げていくのだなと思いました。

安田さんをはじめ、皆さんの迫真の演技に圧倒されます! 愛知発地域ドラマ「黄色い煉瓦~フランク・ロイド・ライトを騙した男~」を、ぜひご覧ください。

【番組情報】


愛知発地域ドラマ「黄色い煉瓦~フランク・ロイド・ライトを騙した男~」
NHK BSプレミアム
11月27日 午後10:00~11:00

NHK担当 Y・T

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