ノーベル賞・吉野彰さんを名誉市民に 藤沢市

吉野彰さん

 藤沢市の鈴木恒夫市長は25日の定例会見で、同市在住で今年のノーベル化学賞に決まった吉野彰さん(71)に同市名誉市民の称号を贈ると明らかにした。今月11日に学識者らで構成する審査会を開催し、名誉市民の授与がふさわしいとの答申を得た。

 市議会12月定例会に関連条例案を提出。議会の同意を得て正式決定し、来年1月30日に顕彰式を行う。

 鈴木市長は「研究の功績はもちろん、人格的にも大変立派な方だとの印象を持った。今後、藤沢の子どもたちを対象にした科学講座への協力などを期待したい」と述べた。

 吉野さんは40年以上、同市内に在住しており、ノーベル賞受賞が決まった10月に鈴木市長が自宅を訪問した際、「関西出身なので、湘南、藤沢にあこがれがあり、住まいを選んだ」と、地元愛を語っていた。

 同市名誉市民の称号はこれまで元首相の片山哲さん、日本画家の片岡球子さん、作曲家の船村徹さんら15人に贈られている。

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