美しい花瓶、実は金属廃材 川崎の3企業がコラボ

エコな素材を使った花瓶Re-shibo(市経済労働局提供)

 川崎市内の3企業がコラボレーションして作ったアルミ製花瓶「Re-shibo(リ シボ)」が注目を集めている。金属加工業「相和シボリ工業」(高津区)が製造工程で出る金属廃材の活用を探っていたところ、佐野デザイン事務所(中原区)とチョーク製造業の日本理化学工業(高津区)が協力。廃材を使ったエコでクリエーティブな花瓶の開発に至った。

 本体の造形を手掛けたのは、かわさきマイスターで相和シボリ工業の大浪忠さん。金属板を回転させながら、へらと呼ばれる棒を押し当てて変形させる加工法「へら絞り」を駆使し、美しい花瓶に仕上げた。

 企画やデザインは佐野デザイン事務所が担当した。本体下部には環境に優しい積層材で作った木材を利用し、工夫を凝らした。花瓶には金属にも使用できるチョーク「Kitpas」をセットで添え、購入者が絵やメッセージを自由に描いてオリジナルの一品に仕立てることもできる。

 市経済労働局の担当者は「ふるさと納税の返礼品にも採用されており、町おこしをPRする一品にもなっている」と話している。

 1セット税込み5280円。国内最大級のクラウドファンディングサービス「Makuake」などで販売しているほか、来月上旬からはインターネットショップでも取り扱いを開始する。

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