わなで捕獲のイノシシ、限定のジビエ料理に 小田原市役所食堂

提供されるぼたん汁(小田原市提供)

 野生動物の肉を食材としたジビエ料理を知ってもらおうと、神奈川県小田原市役所7階の食堂は27日、イノシシ肉を使用した限定メニューの販売を始める。第1弾は「ぼたん汁」で、コロッケ定食とセットで650円。JAかながわ西湘曽我支店鳥獣被害対策委員会が捕獲したイノシシを使用している。

 県西部では野生鳥獣による農作物被害が深刻で、各地でシカやイノシシの捕獲活動が行われている。これらの肉を商業ラインに乗せるには狩猟、運搬、加工の方法などで厚生労働省の厳しいガイドラインがあるため、捕獲された野生動物は自家消費するかその場で埋めるケースが多い。

 今回は、わなにかかったイノシシを同委が松田町の食肉処理施設で加工することなどで基準をクリア。食肉として利用してほしいと市役所食堂に提案した。

 販売は29日までで、12月には第2弾の別メニューが登場する予定。

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